第99回 わが家には3人の子どもがある。いまでは3人もいると「なんとか者の子だくさん」の典型例のように見える。3人めが生まれると知ったとき、さすがに「うへっ」と思い、育てられるのかどうか、かなり心配した。しかし生まれてみると、「子どもは多い方が勝ちだ」みたいな感じで、満足している。 子どものない人は、どこか人間として寂しいものがあると、兼好法師も言ったけれども、たしかに子どもが生まれると、それまでとは全く違ったものの考え方をするようになる。子どもから親が学ぶことはとても多い。 最初の子どもは、とにかく何をしても感動をもたらす。初めて立った、歩いた、しゃべった。なにもかもが初めての経験であり、とても新鮮で、印象がつよい。その点、後の子はかわいそうで、立っても歩いても、「ああ、この頃になればできて当然」と片づけられてしまう。 愛情が減っているわけではないと思うが、新鮮さと驚きが減っていることはたしかである。数字でいえば、0と1との間は、100くらい違うが、1と3との間は、0.3くらいしか違わない感じだ。 さて、たとえ話が長かったけれど、言いたいことはこうだ。 |
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