第78回
カネカネカネのケーエイ学16:マイレージの疑問。

わが社は基本的には札幌の会社だが、いまでは東京の仕事が多く、しょっちゅう東京・札幌をいったりきたり。そんなわけで飛行機にはよく乗り、マイレージはたまる。飛行機会社は、もともと既得権と談合体質の業界であったところ、エアドゥも倒産し、さらにJ/J合併によって、状況はますます悪くなりそう。

北海道にも、わが社の経済にも直接的な影響もあるので、航空行政については(とくに公取に)ひとくさり文句を言いたい。
エアドゥが参入したときの、大手のあからさまなエアドゥいじめは、独占禁止法に照らして問題がなかったのか、それとも人材不足で調査ができなかったのか?

エアドゥが、16,000円で新規参入したとき、大手は対抗上「特定便」割引といって、同一路線でも、時間的にエアドゥと直接競合する便にだけ、割引価格(18,000円)を設定した。エアドゥは全便が均一価格であったのに対し、大手は他の便では通常料金(28,000円)に据え置いていた。つまり他の便で確保した利益を原資として、競合便の割引を仕掛けることができたわけである。全便その料金にできないことが、すなわちダンピングの証拠だったのではないだろうか?

また大手は、特定便割引に割り当てる座席数も公表しなかった。競合状態にあるときだけ割引をぶつけ、エアドゥの席がなくなれば「当社の特定便割引も売り切れました」と引っ込めることさえできたわけだ。
もともと便数の多寡と使用デッキ等の利便性の違いだけでも、競争条件が著しく違っていたのである。大手には競合便だけでなく、少なくとも全便に割引を適用させるのでなければ、とても公平とはいえなかった。

訴えるべきだったと思うが、なぜかエアドゥの経営陣には、訴訟という選択肢が浮かばなかったようだ。かりに裁判で負けても、世論を味方にして経営で勝てることもあるだろうに。

エアドゥも、創業社長が死んでからは、日航のOBを社長に呼んだりして、なんだか怪しかった。これで構造改革とか言っても絵空事に聞こえるし、エアドゥをつぶしてから、J/J合併にうわべだけの注文を付けたって遅すぎる。

さて、マイレージの話は、あれあれ忘れちゃったゾ・・・


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