| 第45回切磋琢磨
 せめて決算月までに、10ヶ月の数字を見ながら
 会社の今後の見通しについて話すことができれば、
 ある程度納得のいく納税戦略も立てられるというものだ。
 例えば利益が出ているのであれば、外注に丸投げしてしまうとか、
 従業員に決算賞与を出してあげるとか、
 納期の確定していない現場について、請求書を翌月回しにするとか、
 これだけでもかなりの節税になるし、
 外注先からも従業員からも喜ばれるというものだ。
 特に決算賞与などは、決算後1ヶ月以内に支払われるものに限り、
 経費としての処理が認められるため、
 申告月に処理したのでは遅いのである。
 時折、強引に、知り合いの奥さんに対するアルバイトの偽領収書を
 作ってしまうようなこともあるにはあるが、
 領収書を作れば、仕訳上は雑給/現金となるわけで、
 これは実際に支出のない架空経費なワケだから、
 調査でバレたら、それが経費として認められないばかりか、
 重加算税の対象、青色申告の取消しなどの可能性もあって、
 その後から、かなりの税負担になってしまう。
 このように、一時の得は、
 より大きな損失になって返ってくることを覚えておいて欲しい。
 云いたいことは、そんな危ない橋を渡らなくてもちゃんとした時期にちゃんとした見通しを立てていれば、
 それなりに対処方法があるということだし、
 また、翌事業年度前に、
 きちんと会社の今後について話をしておくことで、
 会社のビジョンがより明確になるということもあるハズだ。
 それは元旦に記す今年の志みたいなものなのだと思う。
 もしそこで、担当税理士さんがニーズに合わないのであれば、
 変えてしまえばいい。
 今であればHPなんかでも事務所のカラーはわかるし、
 税理士会にでも問い合わせれば
 近所の税理士を紹介してもらうこともできるから、
 フィーと能力と人柄とを考えあわせて、
 いいと思える人がいるまで探せばいい。
 せっかくお金と時間使って仕事しているのだから、ちょっと古いが、切磋琢磨して、いい関係を作るべきだと思うのだ。
 また来週。 |