第46回
所得税と住民税
サラリーマンの場合、源泉徴収制度のもと、
毎月の給料から税金が天引きされているうえ、
会社が税額計算を代行してくれるため、
自分が納めている税金がどのように決まっているのか
知らない人が多い。
基本的な考え方は、会社の場合と同様、
収入から経費を差し引いた利益(給与所得)に基づいて
計算されるのだが、
個人の場合、その経費の把握が困難であるため、
給料の額に応じた概算経費(給与所得控除)を差し引いて
計算することになる。
もちろん実額経費によってもよいのだが、
その対象となるものが、
会社が負担しない通勤費、職務に必要な研修費、
資格取得費、転任に伴う転居費用、単身赴任に伴う帰宅旅費、
の5つに限られているため、
概算経費を上回ることはめったにない。
更に、扶養控除、配偶者控除、生命保険料控除など、
各人によって異なる15種類の控除が用意されているので、
先ほどの利益から、
これら諸控除を差し引いた金額に税率を乗じて、
1年間に納めるべき税金が計算される。
但し、医療費がたくさんかかったとか、寄付をしましたとか、
家が燃えてなくなったとか、逆にローンで家を買いましたとか、
このようなことがあった場合には、
2/16〜3/15までの間に確定申告をして、
自分で税金を計算することになる。
このように、
従業員の税金を正しく計算することは
会社の義務とされているが、
住民税についての義務もある。
会社は、翌年の1月末日までに、
各人の給料と税額とが明記された報告書を
各従業員が住んでいる各市区町村に提出しなければならないのだ。
各市区町村はこの報告書に基づいて、
来年度の住民税を決定する仕組みになっている。
また明日。
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