第11回
ほたるぅにやぁひつじほぉよんひきやろほぉ
遺言には一般的に3つの方法がありまして、、、
一つ目は、自分で書いたもの。
二つ目は、書いたものを公証人に渡しておくもの。
三つ目は、口述したものを公証人が筆記するもの。
だそうです。
五郎さんは自分で書いただけなので、
おそらく一つ目の自筆遺言になるのでしょう。
遺言が相続の際に有効なものと認められるためには、
かなり厳格な要件が求められます。
五郎さんのような自筆遺言の場合には特に厳しく、
今どきワープロもダメなんだそうです。
また、その開封は原則裁判所で行なわなければならず、
もし、その記載内容が不適格とされれば、
せっかく書いたものも、
意味のない、ただの紙きれになってしまうこともあります。
なぜこれだけの厳格さが求められているのかといえば、
遺言書が、
相続が、争族にならないための法的文書であるためで、
その存在や内容が真実なものでなければ、
遺言者の意図が反映されないばかりか、
恣意的要素が入り込むことになりかねないからです。
ただ、たとえ遺言があったとしても
残った者たちの話し合いで円満に分配できるものであれば、
あえて遺言に従わずとも
自分たちのいいように分配することもできます。
実務上は、五郎さんが、
「ほたるぅにやぁひつじほぉよんひきやろほぉ」
なんて勝手に決めていたことに、
ちょっと引っかかるところがありまして、
税額を試算しないでひとりよがりの遺言を残すと、
もらった人が後で迷惑することもあるよ、
という辺りの話を、
明日致しましょう。
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