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第81回
まとめ(6) 焼きものの調理法とコツ


日本料理では、直火で焼くものも、油で焼くものも
すべて焼きものという言葉で表現しますが、
中国では、焼きものといっても
焼き方によって呼び名が変わります。

カオ(火に考):
は、炭火やガスに網をのせ、その上で材料を焼いたり、
金串で刺した材料を直火であぶるものをさします。

煎(チェン):
は、鍋に少量の油を入れて熱し、
材料の両面を焼いて色づける方法です。
中国風のビフテキやかにたまがこれにあたります。

貼(テエ):
は、「煎」と同様に少量の油で材料を焼きますが、
ひっくり返さずに片面だけを焦がします。
こうすると、片面は香ばしくパリッと、
もう片面はしっとりと柔らかく仕上がります。
餃子などを焼く方法です。

●鍋はよく空焼きしておきます。
鍋は、油を入れる前に充分空焼きしておきます。
鍋をよく焼いてから油を人れないと、
材料が焦げついたり、くっついたりしがちです。

●油の量は少なすぎないようにします。
油の量が少なすぎると、材料が鍋にくっついたりしますので、
油の量を適度に入れること。
目安は、揚げものよりは少なく、炒めものよりは多めにします。

●火加減は、最初強火にします。
どの材料も、最初は強火にかけ、途中で火加減を調節します。
牛肉や魚類は強火、えぴ、いか、湯葉、卵などは中火が原則です。
焼きすぎたり焦げすぎたりしないように注意しましょう。

●何回もひっくり返さないようにします。
焦げるのを恐れて何回もひっくり返すことは禁物です。
両面焼く場合は、まず片面を充分きれいに焼いてから
ひっくり返すようにします。
とくに牛肉と魚類は何回もひっくり返さないことです。

●油が不足したら途中で足します。
途中で油が足りなくなったら、
適当に足しながら焼くようにします。
ひっくり返したときに、
鍋肌から少しずつ足すとよいでしょう。

●魚のように厚さが部分的に異なるものは
鍋を傾けてまんべんなく火を通します。
魚の頭などは焼きにくいものです。鍋を傾けてまず頭に火を通し、
次に身を焼くようにすると、平均して火が通ります。
こうしないと、中央の身だけ焦げすぎることがあります。
中華鍋の丸味をうまく利用しましよう。


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2004年11月17日(水)

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