今日から食卓が豊かになる
おいしくて簡単にできる

第70回

塩卵・ハム・椎茸・あわびの蒸しもの  塩卵・ハム・椎茸・あわびの蒸しもの


四つの宝を集めたものというのが、
名前の意味です。
ここでは、
あわび、ハム、椎茸、塩卵が
四つの宝ということになります。
こういう名前をつけて、
いかにも上等な料理と思わせるわけです。
料理屋さんでよくやる
名前のつけ方とでもいいましょうか。

塩卵・ハム・椎茸・あわびの蒸しもの

味の決め手はスープです。料理屋さんと家庭の料理の差も、スープ。
料理屋さんでは、大きな鍋に年中、
鶏や豚肉やその他がらなどをいろいろ入れたスープ、
つまり上湯をいつも煮ていて、スープが必要な料理には
この上湯を使います。

私どもはスープがないからと
つい水や固形スープなどを使いがちですが、
そのために味の差が出てくるのです。
ですから、家庭でも、
せめて鶏一羽を使ったスープを用意しておけば、
中国料理の味はずっとよくなります。
鶏がらのスープということもよくいわれますが、
がらだけではどうしても甘さが出ないのです。
おいしく作るためには、
肉の固まりを入れなくてはなりません。



材料
塩黄卵 6個
ハム 3切れ
あわび(薄切り) 3枚
豚肉(赤身) 100グラム
干し椎茸 3枚
大根 1本
スープ 4カップ
豚肉下ごしらえ用
小さじ4分の1
小さじ1
片栗粉 小さじ2
下味用
小さじ3分の1
仕上げのスープ用
小さじ2分の1
こしょう 少々
小さじ1


作り方
1. 豚肉は一口大の薄切りにし、塩、酒、片栗粉をまぶし、沸騰した湯にさっとくぐらせます。
2. 大根は、厚さ5ミリ、幅3センチ、長さ5センチの短冊に切り、沸騰湯に入れてやや堅めにゆで、水にさらしてから水けをきります。
3. 干し椎茸はもどして石づきを取り、2枚はハム、あわびとともに大根と同じくらいの大きさに切ります。
4. 小丼の中央に丸のままの椎茸をくっつけ、塩卵を並べ、周囲にも椎茸、ハム、あわび、を交互に並べ、肉をおき、上から大根をのせ、少し押さえ、塩をふります。
5. 蒸気の立った蒸し器に入れ、40〜50分間蒸します。
6. スープを火にかけ、沸騰したら、塩、こしょう、酒で味をつけます。
7. 小丼の上に大きい丼をのせ、ひっくり返して小丼をはずし、スープを静かに注ぎます。


調理のポイント
小丼をひっくり返すとき、蒸して出た汁を少し出してからするとよいでしょう。うっかり汁をたくさん入れたままひっくり返すと、やけどすることもあります。

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