今日から食卓が豊かになる
おいしくて簡単にできる

第62回

きゅうりの漬けもの  四種類の小菜(その1)


1.キャベツの漬けもの
お酒のおつまみにもびったりの
キャベツの漬けものです。
作り方は、日本の漬けものと
あまり違わないでしょう。
簡単に作れますし、
材料もいつでも
手に入るものばかりですから
私もでもよく作ります。

でも、しょうがだけは、
新しょうがが出回る時期にこれで作ると、
そのまま食べられますし、
いっそうさわやかにおいしくなります。
きゅうりの漬けもの
この漬けものは発酵しやすいので、必ず容器のふたをしてください。
3日間で充分、夏の暑いときなら2日でもいただけます。
少し長くおきたいときは、
冷蔵庫に入れておいたほうがよろしいでしょう。
一週間も漬けておくと、すっぱくなってきますが、
これもまたお好みですがおいしいものです。

2.セロリのあえもの
実は私も子どもたちも、
セロリとトマトはあまり好きではないんです。
だいたい、香りの強い野菜が苦手なので、
つけ合わせにする中国パセリも、
ほんとに彩としてあしらうだけ。
ですから、私の作る料理は香辛料も控え目にしてあります。
でも、中国の香幸料になれない方には、
日本人向きの味として気に入っていただけるようです。

この料理は、
あえたらすぐ召し上がっていただかなくてはいけません。
長くおくと、酢のせいで、柔らかくなってしまいます。
カリカリのほうがずっとおいしいのですから。
下ゆでも、ですから、さっと湯に通すくらいにしてください。
日本のあえものも、食べる直前にあえるのがコツですから、
同じことですね。

3.落花生の煮もの
生の落花生を煮含めたおつまみです。
落花生は殻つきのものを売っていますね。
あれを使えば、いつでも作ることができます。
日本の方には珍しいかもしれませんので、
おつまみによろしいのではないでしょうか。
とても簡単に作れます。

下ゆでは少し柔らかくなるまでしてください。
日本の煮豆ほど柔らかくする必要はありませんが、
下ゆでした豆が堅いと、味つけして煮含めるとき、
いくら煮てもあまり柔らかくならないような気がします。
それから、下ゆでした豆を水で洗うことを忘れないように。
水で洗わないとアクが取れません。

4.昆布のあえもの
中国では、昆布と椎茸を日本から輪入しており、
よく料理にいたします。
でも、普通、中国料理というと、椎茸はよく見かけても
昆布はあまりおなじみではない方も
多いのではないでしょうか。

同じ海藻でも、のりやわかめはあまりいただきません。
とくにのりは、あの青臭さに
はじめていただいたときはびっくりしてしまい
どうしてもだめでした。
私の身内でも姉がお医者さまにすすめられて
無理やり食べていたくらいで、薬がわりにと思っていました。
もっとも、今ではすっかりなれて、いただけるようになりました

その点、昆布はよくいただきますし、
甘いスープにすることもあります。
とくに上海では昆布のスープをよく作るようです。
この料理に使うだし昆布は、
だし昆布といっても昆布そのものをいただくのですから、
厚くて柔らかいものにしてください。
下ゆでは、一晩漬けておくので、
あまり柔らかくしなくてもかまいません。
あまり柔らかくしたり、ぬるぬるにすると、おいしくできません。



1.キャベツの漬けもの - 材料
キャベツ 大葉7〜8枚
大根 3分の1本
にんじん 1本
赤唐辛子 2本
しょうが 1片
大さじ2
大さじ2
花椒 大さじ2分の1
ぬるま湯 3カップ
作り方
1. キャベツは手で大きめにちぎり、大恨は皮をむき、厚さ1センチ、幅2センチの薄切りにします。にんじんは皮をむき、厚さ5ミリ、幅2センチの薄切り、しょうがは角切り、赤唐辛子は種をつけたまま2〜3等分します。
2. キャベツ、大根、にんじん、しょうがをざるにのせて広げ、2〜3時間陰干しして水けを抜きます。
3. 酒、塩、花椒、ぬるま湯を合わせて混ぜ、水けが抜けた野菜を入れて落しぶたをのせ、軽く重石をのせます。上からもふたをし、3日間ほど漬けておきます。
調理のポイント
発酵しすぎないように、必ず容器には、ふたをすること。暑いときは冷蔵庫に入れるほうがよろしいでしょう。


2.セロリのあえもの - 材料
セロリ 2本
辛子粉 大さじ2
小さじ1と2分の1
砂糖 小さじ2分の1
大さじ1
大さじ1
サラダ油 大さじ1
作り方
1. セロリは筋を取り、斜めの荒切りにしてからさっと湯に通し、水に放してから水けをきります。
2. 辛子粉はぬるま湯で溶いておきます。
3. 塩、砂糖、酢、酒、サラダ油をよく混ぜ、溶き辛子を加えてさらに混ぜます。
4. 食べる直前に、セロリを(3)であえます。
調理のポイント
あえるのは食べる直前にします。早めにあえると酢のためにセロリが柔らかくなってしまいます。


3.落花生の煮もの - 材料
落花生(生) 2カップ
しょうゆ 大さじ2
ごま油 小さじ2
小さじ3分の1
砂糖 小さじ2
八角 1個
すりごま・パセリ 各少々
作り方
1. 水を4〜5カップ鍋に入れて火にかけ、沸騰したら落花生を入れ、少し柔らかくなるまでゆでます。
2. ゆで汁を全部捨て、落花生を水で洗います。
3. しょうゆ、ごま油、塩、砂糖、八角を合わせ、落花生を入れて柔らかくなり、煮汁がなくなるまで弱火で煮含めます。
4. 器に入れ、すりごまをかけてパセリを添えます。
調理のポイント
下ゆでのときに八分通り柔らかくしてしまいます。味をつけてからでは、長く煮てもあまり柔らかくはなりません。煮汁がなくなるまで必ず弱火にして煮込みます。


4.昆布のあえもの - 材料
だし昆布(乾燥したもの) 150グラム
小さじ2分の1
3カップ
しょうが(せん切り) 1片分
ねぎ(せん切り) 大さじ1
赤唐辛子(せん切り) 2〜3本分
小さじ1
ごま油 大さじ1
小さじ2
作り方
1. 昆布はさっと洗い、塩と水を合わせて沸騰させ、中でさっとゆで、そのまま火を止めて一晩おき、柔らかくなったらせん切りにして水けを拭きます。
2. しょうが、ねぎ、赤唐辛子、塩、ごま油、酢を合わせてよく混ぜます。
3. 食べる30分前にせん切りの昆布を(2)に混ぜ、漬けておきます。
調理のポイント
昆布は、厚くて柔らかいものを用います。さっと水洗いしてからゆでること。
あえたら30分間そのままおいて味を含ませます。

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