第1073回
「追われるより、追う立場の方がいい」

上海市内のレストランで
前夜祭を楽しんだ翌日、
浦東地区にある「永華大廈」の６階会議室で
上海セミナーをひらきました。
最初にお話いただいたのは
最近、「永漢日語」の日本語講師になられた
26歳の日本人青年です。

この方は
私が香港でセミナーをひらいたときに、
中国人が経営する会社の
広州市のオフィスで働いていて、
香港セミナーにも参加してくださいました。
そのとき、自己紹介をお願いしましたが、
「中国で働くと言ったら
　父親から『バカをいうな』と言われました」
と話してくださり、
「そうだろうなあ」と思いました。

その後、青年は
広州市から北京市に職場が変わり、
そのときも、運よく
私が北京でセミナーを開くことになりましたので、
北京のセミナーにも参加していただきました。
また、上海でセミナーをはじめようかというときにも、
青年は上海「永漢日語」の
日本語講師になる道を選び
上海に移住することにしたと連絡をいただき、
それでは上海のセミナーで、
スピーチしてくださいとお願いをしたのです。

そんなことで
その青年にお話をしていただくことになりましたが、
青年が語ったところによると、
大学を卒業したあと、
日本の会社に普通に就職しましたが、
仕事を通して、
「どうも日本は追われる立場にある。
　追っているのは中国だ」と感じたようです。
そこで
「追われる立場より、追う立場に回ったほうがいい」
と考えるようになり、
上海に短期留学したときに知り合った人の紹介で
中国で仕事をするようになったとのことです。

自分でそういう進路を決めたことが
すばらしいと思いました。
そして、これから、
こういう道を選択する人たちが
増えてくるだろうなあと思いました。