Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第902回
レパルスベイの海は光っていました

香港セミナーの一環として企画した
若い日の邱さんの足跡を探訪するバスツアーで、
最初に訪れたのは、香港島のリゾート地、
レパルスベイ(浅水湾)です。

どうしてリゾート地を訪れたかといいますと
そこにはかつて
東洋を代表するホテル、
レパルスベイ・ホテルがあり、
24歳のころの邱さんが、
台湾独立の密使役として
密かに台湾から香港をたずねたとき
香港に亡命していた郷里の先輩、
廖文毅氏から労をねぎらわれたホテルだからです。

当時のことを邱さんはあるところで
こう振り返っています。

「リパルスベイ・ホテル(原文のまま)は、
旧植民地時代の雰囲気を漂わせた
なかなかムードのあるホテルで、
海辺に面した側にテラスがあり、
そのテラスがコーヒーハウスになっていた。
天井からぶら下がった大きな扇風機が
ゆっくりまわっている。
その風にあたりながら、
私は突如、自分が船艙の奴隷部屋から
一等船室に這い出してきて、
海から吹いている新鮮な空気に
当たっているような気がした。
その印象を語ると、
『船艙にばかりいると、それになれて、
 一等の空気がどんなものか、わからないけどね』
と笑われた。」
(「私の見た香港の前途」『金銭通は人間通』に収録)

いま レパルスベイ・ホテルの跡地には
買い物と食事ができるレストランができています。
店内には、英国統治時代の面影を残す空間があるとのことで、
少し中をのぞければと思ったのですが、
私たちが訪れたときには、貸しきられていて、
その中をうかがうことはできませんでした。

私たちは海岸に出て、
しばしの時間を砂浜で過ごしました。
約60年も前のことですが、
当時、邱さんの目に
この海はどう映ったのでしょうか。
私たちが歩いた砂浜には
数人の人が遊んでいて、
浜辺から見た海は
キラキラと光っていました。


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