Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第851回
十数年前、邱さんはシンセンを訪れ、進路を変えました

邱さんはエズラ・ヴォーゲル教授の
『中国の実験』に刺激を受けて、
平成3年の時点でシンセンを訪ねます。
そのときのことを伝える箇所を以下に引用します。

「九龍駅から電車に乗り込んで
僅か半時間で着いてしまう至近距離にあるから、
東京駅から立川に行くよりももっと近い。
羅湖(ラウ)は香港側の終着駅で、
小さな川を挟んで中国側に徒歩でわたると
シンセンの駅がある。

羅湖(ラウ)側は掃除も行き届いて
清潔な雰囲気だが、一歩、シンセン側に渡ると、
ごった返していてどこもかしこも砂ぼこりだらけ、
秩序がないというよりは、
10年前に人口7万だった田舎町が
見る見るうちに工場が林立し、
高層建築の競り合う大都会になった。

人口も160万人に急増したという。
香港のすぐお隣に、
香港をそっくりコピーしたような大都会が出現し、
ホテル代を払うのでも、物を買うのにも
香港ドルがそのまま通用するのだから、
これが『大陸の香港化』でなくて何であろうか。

そのとき私はシンセンに進出して
立派な成績を挙げている三洋電機の現地工場も
見学させてもらったが、
自分が勝手に考え出した『大陸の香港化』を
確信をもって裏付けることができた。」
(「メシのタネはアジアに在り」
 『日本脱出のすすめ』に収録)

このときのシンセン視察がきっかけになって
邱さんは日本にいたのでは、
中国で起こっている大きな変化が見えないと、
平成4年に香港に本拠を移すことになります。

こうした邱さんにおける
“シンセン体験”に思いを寄せながら、
シンセンの一日ツアーを
楽しみたいと思っているところです。


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