第827回
香港から明日の中国に思いをはせたいものです
香港は邱さんにとって
亡命青年から金持ち青年に
変貌する場所にとどまるものではありません。
いま邱さんは“中国進出のパイオニア”として、
たくさんのニュービジネスの開拓に
取り組まれてますが、邱さんご自身が
中国の発展の予感を得られたのは香港でした。
香港が中国に返還されることが
迫ってきた頃、邱さんご夫妻は
しばしば香港を訪ねることになり、
ホテルを使う代わりに
マンションを買ったとうかがっています。
実際に香港でマンションを買い、
そのマンションを貸すと
利回りが割りに高く、
これは香港を中継基地にして
中国に進出しようとする動きを反映していると
邱さんは読み、次に起こってくる
中国の発展を予感します。
そして
「香港が共産中国に飲み込まれて
大陸化するのではでない」、
「中国大陸の各市が自分たちも
香港のような都市になりたいと
香港化がおこるのだ」
と香港に繁栄が続くことと
中国大陸で経済発展が起こることを
予言することになります。
そのときから15、6年もの年月がたち
中国はまるで、邱さんが予測した線を
なぞるように発展しました。
そのため、香港の経済的な位置は
以前よりは、低くなっているようですが、
香港が中国において
最も繁栄している都市であることには
変わりはないでしょうから
その香港を通して、中国の今後の発展に
思いをはせるのも面白いのではないかと思います。
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