第754回
義理人情に厚いことがお金を呼ぶ
邱さんは『女の財布』で
福相をもった女性にいたる道について
次のように分析しています。
「女の人が金運に恵まれるには、
大雑把にいって二つある。
一つはご主人が事業にして金持ちになり、
奥さんがその恩恵に蒙る場合であり、
もう一つは自分で事業を起こして成功する場合である」
さて、このうち、後者のケース、
つまり「自分で事業を起こす」場合に
どういうことに心がけたらいいのでしょう。
邱さんは「義理人情に厚いこと」を
重要な条件の一つに挙げています。
「女の人が男の力を借りないで、
自分の力で事業に成功し、
また金運に恵まれるのも考えてみれば、
女性のすぐれた経営能力によるというよりは、
『よく気のつくこと』
つまり『義理人情に厚く』
人をそらさないことと関係がある。
飲み屋とか料亭のような商売は、
女性の職場進出が今日ほど盛んになるずっと前から
女性の職場であった。
仕事といっても、物をつくったり、
売ったりする商売ではなく、
人に来てもらわなければ始まらない商売だから、
まず人が寄りつくようでなければならない。
人に寄りついてもらうには、
それなりのテクニックがいる。
会う度に相手の神経にさわることを言ったり、
アラをさがしたり、
あんまりお金を使わせたりしたら、
嫌気がさして、だんだん足が遠のく。
反対に、よく面倒を見、
誕生日にはプレゼントの一つもし、
出世したことが新聞に出たら、
お祝いにも行き、
病気したら見舞いの品も届けるようでなければ、
『よォ。ママさん、いるか』
と言って寄ってくれたりはしないのである。」
(『女の財布』)
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