Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第663回
賢者とつきあう効用の一つは時間の節約です

邱さんは先に紹介した
「人生も利殖も方向を間違えないことが大切だ」
『ダメな時代のお金の助け方』平成9年)
と題する利殖評論の最後を
次の文章で結んでいます。

「はじめにも言ったように、
方向を間違えなければ何とかなる。
方向さえ、間違えなければ
努力によって軌道の修正ができる。

たとえば、私は、台湾からはじまって、
途中、アメリカで道草を食ったが、
次に香港、中国と方向を変えた。
カンだけをたよって、
そういう方向に向かったわけではない。
どこに行くかを決めるまでにカナダにも行った、
オーストラリアやニュージーランドにも行った。

アジアでいえば、
韓国やシンガポールはもとよりのこと、
フィリピン、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、
ベトナム、タイ、ミャンマー、ネパール等々
一通りは見てまわった。

もしこれらの国々のなかで
三つだけ選べたらと言われたら、
私は中国、フィリピン、ベトナムの三国を選ぶだろう。
他の地域が駄目というわけではないが、
これから急激に経済の発展する地域を上から勘定したら、
そういう順序になると私は思っている。

しかし、これらの国々は
高度成長がまだ緒についたばかりだし、
外人投資家を安心させるような法律すらととのっていない。
したがって、
そういう条件の不備をおそれる人には不向きだが、
経済が発展するにつれて
自然にととのってくるのが投資環境である。
それがととのってからでは遅すぎるし、
ととのうまえではリスクが多すぎる。
どちらをとるかは人それぞれだろうが、
私はそれほどリスクをおそれたりしない。
虎が出るからといって尻こみをしていたのでは、
一生かかっても宝の山に分け入ることは
できないと思っているからである。」
(『ダメな時代のお金の助け方』平成9年)

この世には邱さんを羅針盤代わりにして
世の中の動きを観察し、
行動している人が少なからずいらして、
私などもそのはしくれですが、
邱さんが次の活動の舞台として
中国大陸を選ぶまでに、
これほど多くの地域を
動き回られていたことは驚きです。

こうした邱さんの幅広い行動のおかげで
私なども、その行動の成果の一端を
享受させていただいていることに気づきます
私はかねがね、賢い人とつき合う効用の一つは
時間の節約だと思っていますが、
この文章を読みなおし、その感を深くしました。


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