第444回
財産づくりの第一歩は株式投資です
お金を貯めることは、生真面目に実行すれば
いずれ確実に達成できます。
一方、貯めたお金を増やそうと思えば、
株を買うとか、また不動産を手に入れる方法がありますが、
邱さんはお金を増やす方法は、
お金を貯めることとは性質が異なり
その要領を意識して身につける必要があるので、
たとえば『お金の原則』で、
「100万円貯まったら株式投資を考えてみよう」と
株式投資に慣れることを提唱しています。
「お金をふやそうと思ったら、
やっぱり知恵が必要なんです。
最近は、炭火を使わなくなりましたが、
炭火をおこすときには、タネ火というのを使います。
貯金は、このタネ炭みたいなものと考えてよいでしょう。
それを元手に大きな炭火をおこすわけです。
といって、やたら炭を重ねただけでは、
炭火はすぐ消えてしまいます。
タネ炭から火をおこすには、
それ相応の工夫が要求されるんです。
お金をふやすのも同じで、
知恵をはたらかせなければなりません。
そのもっとも身近な方法が株式投資です。
私は、『100万円貯まったら株式投資を考えてみよう』
とすすめています。(略)
ここで私が強調したいのは、
株式投資は、お金を貯めることとは、
まったく異質のものだという点です。
世の中には、株も貯金の一種だと考えている人も
けっこういるようですが、これは間違いです」
(『お金の原則』)
「貯金のほうは、よほどの経済パニックが起こらない限り、
元手を失うことはありません。
儲けは少ないかわりに、安全が保証されている。
たとえていうなら、休日の歩行者天国を歩くようなもので、
まかり間違っても、事故に会うことはありません」
(『お金の原則』)
「いっぽう株式投資は、
そこに足を踏み入れた瞬間から、保証はなくなります。
運転免許を取ったばかりで、
交通の乱れた道路を走るようなものです。
赤信号か、青信号か、一方通行か右折禁止か、
つねに気をつけていなければなりません。
また、道路によっては、
安全地帯がどこにあるかを知っておく必要があるし、
道路に迷ったら地図も見なければならない。
よほどしっかりしていないと、
生命まで失うおそれがあるんです。
もともと、株に限らず金儲けというものは、
歩行者天国をあるくようなわけにはいきません。
その道の天才が一生かかって研究しても、
これぞという絶対の方法は出てこないんです。
だから、元手ができたからはじめようというのではなく、
たった今からでも勉強してスタートを切ることです。
知らない土地へ行くには、
予めロードマップで進路を調べておくのと同じ理屈です」
(『お金の原則』)
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