蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第58回 (旧暦2月28日)
サクラと1年中付き合う術

3日前に東京の桜が開花しました。
そこで今日は桜の話じゃ。
とはいっても、お花見の話ではなく、
桜という樹木との付き合い方の話ですがネ。

さて、毎年3月に入るとすぐ、
気象庁からその都市の桜の開花予定日が発表され、
それをもとにわれわれは桜が咲くのを
1ヶ月も前から待ちわびますが、
ほとんどの人は、実際に花が咲くと、
その花の下で酒盛りをして、
また1年間桜のことを
すっかり忘れてしまうように見受けられます。
それはそれで、それぞれの人の生活スタイルですから
仙人めがトヤカクいう筋合いのことではありません。
しかし、仙人の目からすれば、
桜という樹木との付き合いを、
お花見だけで終わらせてしまうのは
モッタイナイではないか、と思うのです。

たとえば、花の後に出る若葉は塩漬けにして
菓子や料理の香り付けや飾りに利用できますし、
6月ごろ紫黒色に熟す果実で作るサクラ酒は、
冴えたガーネット色に熟成して
えらく美味いリキュールに仕上がります。
また、初夏〜夏の樹皮は桜色に染め上がる染料となり、
剪定した枝材は燻製用の上等なチップとして利用でき、
もちろん花も花茶や花酒の材料として使えます。

このように、こちら側にそういう意識と感性とがあれば、
花の前でも後でも最中でも1年中何かしら
桜の木と親しい付き合いができるものなのですヨ。
しかも、こうした関係は桜だけに限ったことではなく、
他の多く樹木についても同じことが言えますから、
身近な樹木を一度こうした眼で見直してみることをおすすめします。

ちなみに、さくら酒の作り方は、
ホワイトリカー1.8リットルに対して果実0.9リットル〜1リットル、
氷砂糖100gを加えて漬け込み、
3〜4ヶ月冷暗所で寝かせればヨロシイ。
サクラの実にはクマリン、アミグダリンなどが含まれ、
疲労回復、咳止め、去痰、ゼンソクなどの喉や気管支の炎症、
そして美容などに効用がありますゾ。


ソメイヨシノ

ヤマザクラ

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