第132回
至福のビジネスクラスはソウルから乗るのが割安
格安航空券や正規割引航空券の値下がりにより、
日本発の航空券は世界的に見ても安いといえる水準になりました。
しかし、それはエコノミークラスの場合であって、
ビジネスクラスとなれば話は別。
マイレージを貯めてアップグレードでもしない限り、
自腹で乗るには、やはり値が張ります。
長距離路線ほどビジネスクラスに乗る価値があるわけですが、
たとえばロンドンまでなら往復80万円以上、
ロサンゼルスでも往復45万円はかかります。
ビジネスクラスの格安航空券も出回っており、
時期によってはヨーロッパで25万円前後、
ロサンゼルスで15万円を切るものもありますが、
どれも乗り継ぎ便だったり、
あまり人気のない航空会社だったりするわけです。
せっかくビジネスクラスに乗るなら、
日本の航空会社がいい、という人は少なくないことでしょう。
そんな人は、ソウル発の全日空便が狙い目です。
ヨーロッパなら35万円を切り、ロサンゼルスなら20万円前後。
全日空はサービス評価が高く、「エイビーロード」誌が実施している
「エアライン調査」でも、「乗ってみたいビジネスクラス」部門で、
読者から毎年5位以内に入るほどの支持を得ています。
それが、こんな安さで体験できてしまうのですから狙い目なのです。
ソウル発だからサービスに違いが出るということはありません。
安い理由は、韓国ウォンに対して日本円が強いという、
為替レートの事情にあるわけですから、何の心配もいりません。
使い方はこうです。
まず、日本でソウル行きの航空券を購入します。
この航空券はソウルまで行くだけのものですから、
どの航空会社の航空券でもいい。なるべく安いものでいい。
その後、現地でお目当てのアメリカやヨーロッパ行きの
ビジネスクラス格安航空券を購入します。
もちろんソウルで観光を楽しんでもいいでしょう。
その後、購入した航空券で日本に向かいます。
全日空の便を使うわけですから、アメリカ行きもヨーロッパ行きも、
一度、日本に立ち寄ります。実は、ここがポイントなのです。
ソウル発のビジネスクラス格安航空券は、1年間有効です。
つまり、日本へ帰ってから、1年以内にヨーロッパやアメリカへ
出かければ問題ないのです。
もちろん、すぐに行ってもいい。ソウルは近いですから、
日本−ソウル−日本−アメリカ(またはヨーロッパ)という
ルートをとってもそれほど負担にはならないはずです。
バンコクでも同種の格安航空券が売られていますが、
一度の旅行で、バンコクまで行き、日本を経由して、
さらにアメリカやヨーロッパへ行くのは、
かなりきつい旅になるはずです。
ソウル回りのビジネスクラスを使った、至福の旅。
使ってみても悪くない手段ではないでしょうか。
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