旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第115回
航空会社への「直接予約」がブーム

皆さん、海外航空券はどうやって購入されているでしょうか。
パックツアーを買ったなら、自動的に旅行会社から渡されますが、
流行の個人旅行なら、自分で手配しなければいけません。
航空券には、正規運賃とディスカウント(格安)航空券の、
大きく分けて2種類があります。このうち、格安航空券の方は、
旅行会社を通じてディスカウントされますから、
旅行会社でなければ購入できない。
一方の正規運賃は、どんなに安く割引されたものでも、
旅行会社はもちろん、航空会社でも購入できます。

早割タイプで割安、いえ中には激安な料金もある「JAL悟空」、
全日空でいえば「ゲット」といった正規割引(ペックス)航空券は、
その値段的な魅力から利用者がずいぶん増えているようです。
ユナイテッド航空やノースウエスト航空、
キャセイパシフィック航空といった、
外国系ながら日本発着路線を数多く運航する航空会社でも、
割安な正規割引航空券が積極的に利用されているようです。

正規割引航空券が安くなったこと、マイレージが普及したことで、
航空会社のホームページにアクセスする人が増えました。
安い運賃が出ていないか、マイルが何マイル貯まっているかなどを、
チェックするためです。
そうしているうちに、安い料金を見つけて、
そのままインターネットで直接予約をしてしまうケースも出てくる。
魅力は安さだけではありません。航空会社はそうしたネット上での、
予約者を歓迎する傾向にありますから、数千マイルという、
大きな数のボーナスマイルをプレゼントしてくれるところも多い。
具体的な数字はなかなか公表されませんが、
「オンライン予約が増えている」のは一致した声です。

旅行会社には、こうした動きを歓迎しない向きもある。
従来、日本人旅行者の90%以上は旅行会社で航空券を買っていた。
その顧客を奪われてしまうという考え方があるわけです。
しかし、正規割引航空券は旅行会社でも買えます。
何らかの付加価値を付けて販売する方法もあるわけです。
航空会社で買うか、旅行会社で買うか、
その選択権は一般旅行者にあるのが当然です。
国内線でもここ数年、正規割引航空券が安くなったことと、
インターネットの普及により、航空会社から直接航空券を
購入する人が急増しましたが、旅行会社で買う人もいるわけです。
まさに、それと同じことが海外航空券の世界でも起こっている。
とても自然なことではないでしょうか。


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