第60回
安くなった国内のパック旅行
この間、テレビ局のインタビューを受けました。
普段は活字媒体を中心に活動しているのですが、
半年に一回くらいテレビの取材を受けることがあります。
番組の系統はもちろん情報番組で、
「おトクな旅行」をテーマにしたものがほとんどです。
そういう番組は観ていて楽しいですからね。
ところで、そのインタビューのテーマは、
「安い国内旅行の見つけ方」というものでした。
確かに最近の国内旅行は安い。
航空運賃もそうですが、パック旅行もずいぶん割安になりました。
ですが、実はパック旅行の値下がりにも、
航空運賃が大きく関係しているのです。
一般の旅行者にとっては目に見えない運賃ですが。
国内のパック旅行で使われる航空運賃には下限額がありますが、
昨年、その額を大手航空会社が大幅に下げました。
なんと片道3000円。往復6000円まで下げたのです。
もちろんそこまで安いパック旅行は出ませんでしたが、
沖縄旅行などが1万円台まで下がり驚かされました。
なぜそんなに安い運賃を設定したのかといえば、
一昨年のアメリカ同時多発テロ事件があったからです。
あの後、航空機で旅行する人が極端に減りましたから、
需要の回復を目指す意図があったわけです。
その後、狙い通りに需要が回復したということで、
今年の下限額はテロ事件以前に戻されました。
ところが、です。
一度、値段が下がったものは、なかなか元に戻りません。
国内パック旅行もそうでした。ですから、下限額を元に戻しても、
どの旅行会社も下限額にベッタリと張り付いた
値段設定をするという傾向が出てきたのです。
国内のパック旅行は安値で安定してしまったわけです。
ですから、お盆前後やゴールデンウィークなどの、
いわゆるドピークでなければ、パック旅行で
割安な旅が楽しめるようになりました。
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