第55回
航空会社の吸収合併でマイレージは?
ユナイテッド航空やUSエアウェイズのように、
チャプター・イレブンを申請して生き残れるとは限りません。
同じアメリカの航空会社でも消滅してしまったところもあります。
たとえばTWAトランスワールド航空は大手の1社でしたが、
アメリカン航空に吸収合併されてしまいました。
そういう場合、利用者が気になるのはマイレージです。
しかし、TWAのマイレージはアメリカン航空に移行されました。
吸収した航空会社のマイレージ会員を加えれば、
メンバーが増えるわけですから、移行して継続できるように
するのは当然といえば当然の戦略かもしれません。
日本でも同じようなことがありました。
現在、合併の進んでいるJALとJASのマイレージです。
昨年10月から両社のマイレージは統合が進められて、
JASのマイレージは今年3月で消滅。継続の希望者は、
JALのマイレージに移行するしかなくなりました。
ただし、両社のマイレージは条件に差がありました。
JASはJALより獲得マイルの有効期限が1年長く、
また無料航空券を譲渡できる範囲も違いました。
JALは2親等以内までですが、
JASはアメリカ系と同じく友人などでも可能でした。
しかし、そうしたJASの有利な条件は、
JALへの吸収合併でなくなってしまったのです。
JASのマイレージ会員だった人は貯めたマイルを
JALのそれに移行できたわけですから、
それだけでもよかったという考え方もできます。
でも、JASのルールに合わせてほしかったという意見もあるでしょうし、
JASの会員だった人は残念な気がしたはずです。
航空会社の吸収合併が起こるとマイレージも影響を受ける。
損した気分にならないためには、どの航空会社の会員になるか、
事前にチェックしてなっておいた方が良さそうです。
それが面倒だという人は、マイレージではなく、
値段重視で航空会社を選ぶに限ります。
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