旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第47回
安すぎる航空券は危険?

ときどき、驚くほど安い航空券が売り出されることがあります。
ロサンゼルス往復3万円、ソウル往復1万円台といった航空券です。
そんな激安航空券には何か問題があるのでしょうか。

実際に利用してみた人はお分かりだと思いますが、
問題などありません。
ファーストクラスやビジネスクラスの乗客のように、
チェックインカウンターが別だったり、
優先的に搭乗させてくれるといった特別サービスはもちろんない。
ですが、他のエコノミークラスの乗客と
待遇が違うようなこともないわけです。

遅くチェックインしたら乗れないかもしれないなどと、
いらぬ心配をされる人がいるかもしれません。
激安航空券はほぼ間違いなく格安航空券ですから、
正規の割引航空券に比べると座席指定の可否などの条件面で、
多少の違いはあります。しかし、乗れないようなことはありません。

では、なぜそんなにしてまで安く売る必要があるのでしょうか。
激安航空券は旅行会社を通じて売られますが、
旅行会社には航空座席の販売ノルマがあります。
販売した席数が一定の数に達すると、
航空会社からキックバック(報奨金)がもらえるようになっている。
ですから、たとえば100席を売る約束をしていて、
その数に到達しそうにないときに、激安航空券を販売するのです。
たとえそれが単品では利益の出ない値段であっても、
座席の販売ノルマを達成すれば、キックバックが入るわけですから、
問題ないと考えられているのです。利用者からしてみれば、
そんな事情で安く売られているのですから、「品質」には問題ない。
安心して使えるといえるわけです。


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