第33回
マイレージで"階級"を飛び越える
この間、ある雑誌の取材を受けたのですが、
そのテーマがすごく気に入ってしまい、
担当編集者と長話をしてしまいました。
彼がもってきたテーマは「飛行機に見る階級社会」。
考えてみれば、エコノミークラスとビジネスクラス、
それにファーストクラスには、階級のような、
歴然とした違いがありますよね。
日本で生活していると階級など意識することはまずない。
機内は「現代稀に見る暫しの階級社会ですね」などと
話していたわけです。
世界には本物の階級で苦しむ人たちがいますから、
日本人的な見方かもしれませんが。
それにしても、エコノミークラスとビジネスクラスの差はすごい。
私は仕事柄、どちらも体験しますが、ベッドのような快適な
ビジネスクラスだと、当然ぐっすり眠ることができる。
しかし、エコノミークラスでしかも混んでいると、
現地に着いたときには、すでに疲れていることもままある。
すぐに仕事があるときは、けっこうきつい。
以前は、エコノミーからビジネスクラスに乗り換えようとすれば、
5倍も10倍のも代金を払う必要があった。
ある日系航空会社の場合、成田からハワイまで行くのに、
エコノミーの割引航空券なら5万5000円で往復できますが、
ビジネスクラスなら30万円弱の出費。その差、約25万円。
それがロンドンだと、10万円と50数万円で、40万円の差。
エコノミークラスの割引航空券には季節変動がありますが、
それくらいの差が出る時期も珍しくありません。
しかし、最近ではその数十万円の差を簡単に埋められる、
サービスが登場しました。そう、マイレージです。
飛行機に乗る、ホテルに泊まる、クレジットカードで買い物する、
いろんな方法でポイントが貯められるご存知のサービスです。
こうして具体的な金額を出して考えてみると、
マイレージがやはりおトクなサービスだということがわかります。
2万マイルでアップグレードできるとすると、
ハワイへエコノミークラスで3〜4往復、
クレジットカードでおよそ200万円の買い物。
それくらいの割合でマイルを貯めることになる。
もっとたくさん貯めてビジネスクラスの
無料航空券をもらう方法もありますが、
エコノミークラスの割引航空券が安くなった今、
アップグレードはその魅力が格段に増しています。
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