旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第32回
海外でおいしい和食をいただく

世界の各地で日本の文化が広く受け入れられていますね。
相撲や着物など伝統的なものだけではありません。
ものすごい売れ行きの自動車、パソコンなどのハイテク機器、
世界的なスターを生み出しているアニメーションなども、
現代の「日本の文化」として受け入れられています。

再来年、ラスベガスに新しくできるホテルには、
日本庭園が造られる。ラスベガスのホテルといえば、
パリのエッフェル塔やエジプトのスフィンクスなど
世界中の名所を模したホテルがありますが、
そういったものと日本庭園が同列に扱われるのは不思議な感じ。
どういう雰囲気になるのか興味が湧きます。
フランスでは柴犬が人気だそうです。
日本では消費者金融のテレビCFに"出演"したチワワが人気を
博していますが、フランス人は柴犬を見てどう思うのでしょうか。

ところで、私が食いしん坊のせいか、最近の「日本の文化」で、
もっとも勢いがあると思っているのが和食です。
5年ほど前ですが、ニューヨークにアメリカ人が作るお蕎麦が
食べられる店があると聞いて、早速行ってみたのですが、
そばつゆにカラメル(プリンに入っている甘いシロップ)が
入っていて驚きました。しかし、いまやそんなことはありません。
現地の人たちも本物の和食に親しむようになってきました。
健康食やダイエットがブームになっているのも、
和食の人気が高まっている理由のようです。
「SUSHI」や「TOFU」などの言葉はそのまま通じることも多い。

ロサンゼルスのダウンタウンにある
メジャーリーグで活躍する日本人選手が通う寿司屋、
バンコクのスクンビット通りにある関西風うどんの店、
ニューヨークのミッドタウンにある近海で捕れる魚を出す居酒屋、
おいしい店を挙げると切りがありません。
日本人駐在員が多い場所に和食店があるのは当たり前ですが、
最近ではプーケット島のようなリゾートにも店ができている。
ヨーロッパやアメリカで和食がブームになり、
彼らが行くところに和食店が増えるという動きもあるのです。

ともすると、海外で和食なんて、と思いがちですが、
寒い地域だと魚の身がしまっていておいしい、
アジアなら値段が驚くほど安い、
そんな「おトク」な和食を楽しめるのは捨てがたいもの。
何より、「味のレベル」が上がっているのがいい。
おいしい和食を味わうことを旅の楽しみのひとつに
加えるのもいいと思います。もちろん、とんでもない店も
ありますから事前においしい店を調べてから行ってください。


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