旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第27回
こんな人は泥棒に狙われやすい

夏の海外旅行シーズンがやってきます。
と、同時にそれは泥棒にとっても稼ぎ時がやってくるということ。
この間、ある女性誌の編集者から、海外でのトラブルについての
取材を受けたのですが、
日本人は相変わらず泥棒にとってカモだと思われているそうです。
でも、考えてみると私は一度も被害に遭ったことがありません。
自然の中よりも都会に行くことが多いにも関わらず。
混雑しているローカルなバスや電車などもけっこう乗るのですが。

私の場合、まずホテルにチェックインしたら、
貴重品はセーフティボックスに入れ、
外へ行くときはリュックひとつの身軽な格好で出かけます。
サイフはポケットに入れ、それも後ろではなく前のポケットに。
また、リュックは常に目の届くところに置いておきます。
食事をするときにイスの背もたれにかけたりもしません。
格好も、いかにも旅行者という服装はなるべく避けます。
現地に着いたらすぐに地元の人が身に付けているものを
真似たりするのが好きなんですよね。
こうして改めて考えてみると、
自然と防犯の意識が身についていたようです。

こうしたことと逆の行動をとると、
泥棒に狙われやすくなるのでしょうね。
いかにも日本人旅行者という格好で出歩く、
貴重品を持ち歩く、サイフを入れたカバンを背もたれにかける、
話に夢中になって荷物に気を配らない、
そんな人はカモられるというわけです。
泥棒は泥棒のプロ、「獲物」の行動をよく観察しています。

クレジットカードをめぐるトラブルもありますよね。
名指しはしませんが、東南アジアにはカードの偽造が
横行している国があります。
考えてみれば、私は東南アジアではほとんどカードを使いません。
名門店やホテルでは問題ないと思いますが、
少しでも怪しげな雰囲気だったら、現金で払った方がいい。

ところで、いくら気を付けても被害に遭ってしまう人が
少なからずいるのも事実。ヨーロッパの泥棒がもっとも警戒するのは
油断やスキのなさそうな人だそうです。
では、どうすればそう見られるのでしょうか。
ひとつのヒントは、姿勢です。自然に、かつピンと背筋が伸びた人は、
どことなく狙いにくいそうです。

日本人の女性よりも、西洋人の女性の方が狙われ難いのは
そのことに関係がありそうです。
男性の後ろを一歩下がってうつむき気味に、
などという歩き方をしていてはマズいのです。
男性も海外ではレディーファーストを心がけた方がいい。
泥棒に警戒心を抱かせる、
これほど確実な防犯の術はないかもしれません。


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