第21回
「日本語メニューあります」の落とし穴
海外旅行のときに、誰でも、どこでも楽しめるのが現地の食べ物。
中には、これはちょっと、というものもありますが、
まずいものを口にしたことが後でいい思い出になることもあります。
私もかなりの食いしん坊ですから、海外ではレストランだけでなく、
屋台やデリ、テイクアウト専門店などいろんなところで、
現地の味にトライしています。
日本人が多い街では日本語のメニューを用意している店があります。
料理の内容を外国語で理解するのは、
その国の言葉に精通していても難しいもの。
流行の創作料理ともなれば、その店のオリジナルなわけですから、
実際に料理が運ばれて来るまでほとんど想像の域を出ません。
それが日本語に訳されているのは助かります。
しかし、書き換えられているのはメニューだけではありません。
値段まで書き換えられているのです。
もちろん日本語ヴァージョンの方が値段は高い。
ご親切に、裕福(最近はそうでもない気がしますが・・・)な、
日本人の生活レベルに合わせてくれているのでしょうか。
具体的な場所は、たとえばハワイ、香港、
そして最近では上海ですね。
こういったところで今まで何度も日本語のメニューを出された、
あるいは気が付かず高い料金を払っていた方がいるかもしれません。
アジアでは欧米人向けのメニューもあるわけですが。
いずれにしろ、日本語のメニューが出てきたら、
「ローカル・メニュー・プリーズ」です。
必ず現地語で書かれたメニューをもらい見比べてみましょう。
日本語メニューが高いなら迷わず現地語のメニューでオーダーです。
料理の内容が理解できないときは、店員に詳しく聞く。
または近くの席に現地の人が座っていれば、
その人と同じものを注文する。
ロコはおいしいものに詳しいわけですから、
外れのメニューを頼んでしまう危険性も低くなるというわけです。
日本語メニューは、どちらかといえば外国語が苦手な
日本人の欠点を突いた賢い商法だと思います。
ならば、こちらも負けないようにしたいもの。
とはいえ、なにも怒る必要はありません。
そうした駆け引きも海外旅行の醍醐味だと考えて、
楽しんでしまうのです。
交渉ごとは、微笑を浮かべて、ですね。
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