第2030回
相撲親方に学ぶ「肥満解消法」(1)
「ちゃんこで生活習慣病に勝つ!」
という、面白そうなタイトルの新書が送られてきました。
著者は久嶋あやこさん、といっても分からないかもしれませんが、
大相撲の田子ノ浦親方のおかみさんです。
田子ノ浦親方といえば、10年ほど前に引退するまで、
前頭で人気のあったお相撲さんです。
皆さんの中にもファンがいるでしょうが、
ケガに悩まされ、平成 10年9月場所を最後に引退。
いまは、田子ノ浦部屋では、碧剣、田子富士、海龍、
碧天、碧海、久之虎、吉村の7人の力士と、呼び出しの
扇太郎などの若手の育成にあたり、
また、協会の審判部に所属しています。
ところが引退して、5年後、心筋梗塞になり、
体脂肪と体重を減らすように医師から言われ、
おかみさんの協力を得て、
野菜たっぷりで低カロリー、低塩のちゃんこ料理を発案し、
なんと70キロのダイエット、減量に成功したというのです。
ただし、198キロが127キロの落ちたというわけですから、
普通の人のダイエットとはスケールが違うわけですが、
「体脂肪率も26まで落ち、心筋梗塞による後遺症はなく、
検査も異常ありません。」
現在、至極、快調というわけで、いわば親方を実験台とした、
体重、体脂肪の減らし方の知恵とレシピを
大公開したというのが、この新書の内容なわけです。
相撲部屋のおかみさんといえば、
力士の健康管理では,
親方以上の采配を振るっているわけですが、
【目次】は以下のようなものです。
前書き●ちゃんこ鍋、再発見!
1章 ●心筋梗塞になってダイエットを決意する
2章 ●1年間で70キロの減量を成功させる
3章 ●減量から引き締めのための運動療法へ
後書き●あわてない、あきらめない、無理をしない
とくに、本文の間にたくさん載っている、
「ダイエットちゃんこメニュー」が、いかにも美味しそうです。
*田子ノ浦部屋流 激ウマちゃんこ鍋の作り方の一例――
●水炊きちゃんこ 二人分
材料:鶏もも肉 200g 人参1/2本 キャベツ 1/4個
シイタケ 4個 大根 5cm 長ネギ1/2本
作り方:1・もも肉は4cm角、シイタケは1/4に、
人参と大根はいちょう切り、キャベツはざく切り、
長ネギは1・5cmの斜め切りにします。
2・人参と大根は下ゆでにして、ザルに上げる。
3・鍋の中に水をはり、強火にかけて沸騰したら、
鶏もも肉、シイタケ、長ネギ、キャベツを入れ、
2の人参と大根を入れる。
肉と野菜に火が通ったら完成。
*ボリュームたっぷりの野菜料理レシピの一例――
●ゆでキャベツのアラカルト 二人分
材料:キャベツ1個
作り方:1・キャベツの芯を切り取り、沸騰した湯の中に入れる。
2・しんなりしたらザルに上げる。
3・あらみじん切りにして。水気を絞る。
いろいろな食べ方:
1・好みのドレッシングをかけてトーストパンにのせる
2・ハム、人参の千切りとカッテージチーズであえる
3・ごはんに混ぜてたべる
4・納豆にまぜる
ま、普通の人の食事にすれば
ボリュームがありすぎると思う人もいるかもしれませんが、
生活習慣病やメタボリック・シンドロームに悩む方たちには、
参考になるでしょう。
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