第2009回
大養生 スピリチュアルに生きる
最近、とくにガンの患者さんやご家族から、
主治医に見放されて「緩和病棟に行きなさい」
といわれたという
ケースが増えているように思います。
ことガンに関しては、
手術、抗ガン剤、放射縁という「標準医療」にかかって
再発転移すると、もう大学病院の医療ガイドラインには
打つ手が書いてありませんから、
「治療法がない」即=「余命半年だ」という、
じつに単純に機械的に宣告するマニュアル医師が増えています。
「病気を見るだけで病人を見ることができない」、
つまり、
患者の顔色や体質、症状変化ではなく、
検査の数字とレントゲンやCTの写真映像だけとにらめっこする、
なんとも情けない医療行為しかしませんから、
患者自身は「まだ死ぬ気は感じないなあ」と思っているのに、
緩和病棟に行って死を迎える準備を覚悟しなさい・・・などと
平気でいうわけです。
僕は、このコラムでも何度も書いていますが、
こうした「患者を壊れた機械」のように扱い、
「標準治療」「科学的治療」と称する
「切る、叩く、焼く」といった
ただ患部をむしりとって、
全体の臓器にダメージを与える治療しかできない医師を
本当に情けなく思っています。
「どうも、いまのガン治療はおかしい、おかしい」
と患者は思いながらも、
不本意な闘病生活を余儀なくされ、
まさに「ガンではなく治療で症状を悪化させる」
ような状態に追い込まれていくといって、
言い過ぎではないと思います。
ほんとうに、ガンのような難病は、
医師たちやマスコミが喧伝する「科学的治療」を
信頼しきっていて大丈夫なのか?
多くの患者や家族の皆さんがそう感じてきていると思います。
さて、その答えというか「病気になったら
患者が本気で考えること」について
分かりやすく解説してくれているのが、
僕の主治医でホリスティック医学の権威である帯津良一博士の
近刊「大養生―スピリチュアルに生きる」です。
その中の「病気について」という章を抜粋紹介しておきましょう。
●病気について
・私たちは非科学的存在である
・病になったとたんに、科学を強いられる不思議
・医学は医療のテクニックに過ぎない
・複雑系である生命のうち、
単純系で扱える「部分」をみる西洋医学・・・
という章です。
*
近代西洋医学は「医学は科学である」という
前提に立って発展してきました。
医学は科学でよいのですが、
「医療は科学ではない」のです。医療とは「場」の営みです。
近代西洋医学が医療のなかで
大きな顔をし過ぎているきらいがあり、
「これこそが医療だ」
という錯覚があるような気がしてありません。
医学イコール医療ではないのです。
ここを間違ってはいけません。
医学は医療の一部に過ぎず、
その医療は科学では解決しないのです。
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続きは、また明日。
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