第1973回
80代からの「いきいき年賀状」(3)
昔、「青年は未来に生き、老人は過去に生きる」
といわれたようですが、
70歳、80歳とて、未来に生きる青年となるべき時代です。
それも、身体は70、80歳であっても、
日々、素晴らしい未来に燃える人、
目的を持っている人は青年なのだなあ――、
とくに邱永漢さんのBLOGや
賀状を読んでいるとつくづくそう思う――
ことし、なんといっても感動したのが、
85歳のエッセイスト・鮫島純子さんからの賀状だった――
「長寿の幸福」とは? という話の続きです。
その感動の手紙をもう少し抜粋させてもらいます。
「怪我の前に、スリランカ(終戦後、
サンフランシスコ講和会議で日本を南北分割
されそうになったことを止めてくれた恩のある国)
津波で孤児になった子等の学資援助に、
自分としては背のびの寄付をした後でしたので
高価差額ベッドの選択をさけて
六人部屋にいれていただいたので、
それもよい勉強でした。
皆さんの「マイナス想念」をひっくり返して
『感謝』に方向付けるアドヴァイスをしたので
退院後も『入院は嫌でしたが
鮫島さんと逢えたのは人生最大のプレゼントでした』などの
手紙をいただいて、
生き甲斐を感じています」(略)
どうでしょう?
いかにも「この世を愛の練習場」と心得て
心身のエネルギーを高めている
日々「長寿幸福」を実践している
鮫島さんらしい人生観でしょ。
「今は全快!
右、左と交互に足を出すと前進という
素晴らしさに感謝したのも
不自由を通してこそ深く感動を学びました.
去年,スローヘルス研究会の新年会に出席させて頂いて、
お声をかけて下さった
知性社の高橋映子さんや、
文藝春秋スペシャルの飯沼康司編集長から原稿の依頼をいただき、
関根さんとの御縁に感謝しています」
知性社から依頼されたエッセイは、すでに公文出版の
「文」という雑誌に掲載されておりますが、
季刊「文藝春秋スペシャル」※1 の原稿は、
次号の春号に掲載されるものでしょう。
飯沼編集長からは、僕のところにも「長寿食」というテーマで
原稿依頼が来ておりましたので、
鮫島さんはじめ、多くの長寿の達人のみなさんに混じって、
僕の拙文も片隅に掲載されるでしょうから、
みなさんも楽しみにしてください。
なお、鮫島さんには、以下のように
4冊の素敵な画文集が出版されています。
『子育て、よかったこと、残したいもの』
『あのころ、今、これから…』
『忘れないで季節のしきたり日本の心』
『毎日が、いきいき、すこやか』
興味のある方は、読んで見てください。
※1 http://www.bunshun.co.jp/mag/special/index.htm
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