第1663回
「がんと温熱」の話
天候が不安定になる『花冷え』の季節は、気温の差が大きいので、
体調を崩さぬよう十分に注意しよう――、
ガンは「冷えが大敵」「冷えは万病のもと」。
人間の平熱は36度だが、これが0.5度下がるだけで、
免疫力が40%下がる――、
からだの冷え、こころの冷えが、
ガン再発の最大の敵だ――、という話の続きです。
体も心も「冷えは万病のもと」という説については、
拙著「ガン延命学新書」などを読んでみて欲しいのですが、
いま発売中の「いのちの手帖」第3号、春夏特大号に、
全身ハイパーサーミア(温熱療法)の権威で、
ルカ病院ルーククリニックの
竹内 晃(たけうちあきら)院長が、
専門的な話を、じつに分かり易く解説しております。
ちなみにハイパーサーミア(温熱療法)とは、
人間の体の細胞は42.5℃を過ぎると死滅する
という性質を利用して、
高熱によってガン細胞を攻撃しようという療法。
また、ガン細胞は正常細胞より熱に弱い性質があり、
正常な組織を破壊することなく、
ガン細胞を死滅させることができるという考え方です。
さて、竹内医師から「いのちの手帖」に寄稿していただいた
エッセイのタイトルは、
「いきいき診察室 がんと温熱の話」というものです。
さわりを紹介しておきます。
*
◆◆◆いきいき診察室
竹内晃・ルーククリニック院長 医学博士
がんと温熱の話
私は全身ハイパーサーミアという中枢の体温をあげる、
がん治療を担当しています。
また最近では集束超音波療法(HIFU)という
超音波を一点に集中させて高い熱を得て、
がん組織を外から焼灼する治療もしています。
ですからがん治療の専門というより、
体温の専門家みたいなものです。
これから経験的に感じている患者さんの体温についての
異常や知識について説明したいと思います。(略)
がんという病態が起こす症状も
医学的にはがん細胞が起こす慢性の炎症が原因な事が多いのです。
がんの患者さんが発熱する事が多いのは
どうやら一般で言われている免疫力をアップする為という
意味だけではない様です。(略)
*
「冷えは万病のもと」
「からだの芯を温めることが肝要」とする、
専門的な話を、じつに分かり易く解説しております。
とくに、ガンの再発不安を抱えたり、
末期症状を宣告された患者さん、
また、介護を続ける家族のみなさんは、
「いのちの手帖」第3号の
竹内医師のエッセイを読んでみてください。
竹内 晃(たけうちあきら)さんの略歴は以下です。
ルーククリニック院長 医学博士。
日本ハイパーサーミア学会の指導医、評議員。
1989年埼玉医科大学卒。埼玉医科大学第四内科入局。
1994年埼玉医科大学大学院卒。
1995年12月 医学博士(内科学)の学位授与。
埼玉医科大学中央検査部助手、
通産省筑波工業技術院 機械技術研究所研究員を経て
1997年7月 医療法人ルーク会ルカ病院附属ルーククリニック開設。
全身ハイパーサーミア(温熱療法)、
および熱による癌の転移抑制について研究を続け、
治療に当たっている。
*ルカ病院ルーククリニック※1
東京都中野区野方3ー6ー1電話03-3389-2315
※1 http://www.luke.co.jp/
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