元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1625回
日本人らしい「食育」について(1)

平成17年6月10日には、食育基本法が成立。
食の堕落、食の汚染を正そうというわけで、
病気予防の食生活改善運動について、
やっと日本政府も
重い腰を上げたわけでしょうが、
いまや、新聞のあちこちに「食育」という言葉が
氾濫するようになりました。
昨年暮れ、このコラムでも
「食育基本法」の矛盾点について
何度か書き、次のような提案をしてきました。

食育とは、分かり易くいえば
「健全で豊かな生活を送るために必要な、
“食事の自己管理能力”を養う教育」
という、あたりまえの話だが、
どうも、いまの高度制度化社会とは「改善」「推進」といいつつ、
「規制」を強める機械論的な役人論文が
氾濫する世の中のようだ――、

人間のため、日本人のため、いのちのためと称しながら、
制度のための制度、法律のための法律がどんどん作られる
無機質な管理社会に向かっているのではないか――

どんなに背伸びしても、
日本人の体質はアメリカ人とは違うから、
ただの欧米政府のモノマネではなく、
日本の風土・自然に合った「食事法」、
それに伴う小中学生の「食育」の基礎を築くべきだ――、

そして、130年前、石塚左玄を始祖とする
「マクロビオティック玄米菜食法」に
準拠せざるを得なくなる――、
これこそが、体育、才育、知育の
基本のモノサシになる――、
と、提案したわけです。

そうしたところ、先日、
スローヘルス研究会の新年会に出席していただいた、
NPO法人・日本食用塩研究会代表理事で、
「海の精」株式会社の代表取締役・村上譲顕さんから、
次のようなメールをいただきました。
「私どもが発行している季刊誌「しおのみち」(2月20日発売)
と同時に出る『いきいき定番商品カタログ2007年版』に、
自然食育推進の記事を掲載しましたので、参考にしてください」
村上さんは、自然海塩の推奨者ですが、
僕と同じようにマクロビオティック玄米菜食法の
励行者でもありますから、
欧米もモノマネではない、
日本人本来の「食育」基準を作るべきだと、
提唱していますので、とくに体質改善によって
自然治癒力を導き出そうと考える
スローヘルスな読者には参考になると思いますので、
村上さんの「体と心と環境に優しい
自然食育のすすめ」という論文の核心部分を抜粋紹介します。

 *

●食育のルーツはマクロビオティック

「食育基本法」をごぞんじですか? (略)
“豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を身に付けていくためには、
何よりも「食」が重要である”と述べ、
“「食」に関して信頼できる
情報に基づく適切な判断を行う能力を
身に付けることによって、
心身の健康を増進する健全な食生活を実践するために、
今こそ、国民運動として、
食育の推進に取り組んでいく”と宣言しています。
さらに、国民の責務として“国民は、
生涯にわたり健全な食生活の実現に自ら努めるものとする”
とまで言い切っているのには、ビックリします。


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2007年2月7日(水)

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