元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1619回
心の成長に「有難う」

「スローヘルス研究会」の新年会で行われた、
帯津良一博士の年頭特別講演の
演題=いのちの時代!心のトキメキ!=
について紹介してきましたが、
当日、飛び入りで、もうひとり、
人生の先輩とでも言うべき方からご挨拶をいただきました。

83歳にして随筆もたくさん書き、
絵やダンスも愉しんで、矍鑠(かくしゃく)とした、
さわやかな人生を送っておられる
エッセイストの鮫島純子さんが、
わざわざ出席していただいたので、
みなさんに紹介しました。

鮫島純子さんは、ご存知の方も多いと思いますが、
明治の実業家で篤志家の渋沢栄一さんのお孫さんですが、
小学館から素敵な画文集を4冊出している人です。
鮫島さんとは「毎日が、いきいき、すこやか」という
画文集を読んだのがきっかけで、
この数年来、文通をさせていただいているわけですが、
その中に、数年前、84歳にして食道ガンの
ご主人を看取ったときの闘病記があり、
これに感動したわけです。

最後は、抗ガン剤やモルヒネといった
手荒い治療はやらずに、
自然の療法で「仙人のように」
ゆったりと亡くなられたというのです。
僕と同じ食道ガンということもあって、
とても、その生き方に感銘を受けたわけですが、
なんとしても「いのちの手帖」に
書いていただきたいとお願いして、
創刊号には「希望を未来に 最後の逝き方」と題して
掲載させていただきました。

というわけで、じつにしなやかな人生の大先達として、
また、ガンのご家族と苦労を共にされた大先輩として、
新年会では、帯津先生に続いて、
短時間ですが、ご挨拶をいただきましたが、
帯津先生の「トキメキは恋から」という
講話を引用させていただき、
「僕が、初めて惚れてしまった、
80歳の素晴らしい女性です!」と
ちょっとユーモラスに、人となりを紹介させていただき、
またまた会場が爆笑!となったのですが、
その鮫島さんの挨拶のさわりも紹介させていただきます。

私は7年前に主人を見送りましたが、
長い人生で充分満足して過ごしてきたから
これ以上病院で管だらけになって死にたくない、
美しく死にたいと申しておりましたので、
医療は一切お断りで、
わが家で自然の形で旅立ちましたから、
彼の美学の通りに、美しく送り出すことができました。

いま関根さんから
私にトキメイていただきましたが、凄く光栄でございます。
でも、私は主人以外にトキメキませんので
あしからず・・・(会場大爆笑)

さて、いま帯津先生の「トキメキ」のお話を聞きながら、
私は何にトキメイているのかなと考えていましたが
いくつのかたでも、
赤ちゃんでも一生懸命やっていること、
また、このごろ、自分が生まれたときより、
心が少しずつ成長していること・・・にトキメイています。(拍手)


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2007年2月1日(木)

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