元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1579回
日本の伝統食がいかに優れているか

もう5年前に、
「文」(公文教育研究会 2001年夏号)
という教育雑誌に書いた僕のエッセイ、
「命綱としての石塚左玄」に書いた
「食育」のすすめ――、紹介の続きです。
いまや、政府も
遅ればせながら「食育」に力をいれてきた時期ですから、
この食育の元祖提唱者の理念を
これからの病気予防だけでなく、
キレる子どもたち、自殺に追い込まれる子どもたちを救う
教育理念として、参考に見直してもらいたいと
思っているわけです。

             *

とにかく、命が助かりたい。
この一念で石塚一門の理論に傾倒した。
妻が友人から聞き込んできた
マクロビオティック食養生を提唱する
久司道夫さんはその系列の孫弟子にあたるのだろう。
久司の先代は桜沢如一であり、
その師が石塚左玄であるから、
癌病棟と台所から歴史の糸を手繰って
筆者はこのユニークな食養生の開祖に
アプローチしたことになる。

爾来、妻が見よう見まねで作ってくれる
玄米食のお蔭で体調はめきめきと回復し、
おまけに、その「食の栄養学」というより
「命の哲学」にぐいぐい引き付けられたといったらよい。

石塚の理論が優れているとすれば、
西洋丸写しの栄養学が
いかに日本人の体質に合わないかを警鐘し、
輸入の欧米食礼賛がいかに日本人の体を蝕むかを
文明開化花盛りの一世紀前に
証明して見せた説得量苦にある。

もちろん、この陸軍軍医はアナクロな
神懸りの国粋論者ではなかった。
西洋舶来の化学の手法を使って、
日本の伝統食がいかに優れているかを証明して見せ、
まさに和魂洋才の説得力を発揮した。

日本の伝統の玄米のバランス食の秘密が
塩分の比率、カリウム塩5:ナトロン塩1であることを突き止め、
この玄米を中心にして、
穀類、野菜、肉などを陰と陽に配列し、
陰に偏った人は陽の食べ物を、
陽の人には陰の食べ物を・・・・・・
といったふうに理論づけたわけである。

         *

ちなみに玄米菜食法の「陰陽食品表」とは、
次のような分類法です。
【陽性の強い食品】
陽性の強い順に精製塩・卵・肉・チーズ・鳥肉・魚介類
【比較的バランスのとれた食品】陽性の強い順に、
完全穀物(玄米など精白されない穀物)、豆類、
根菜類・丸い野菜・緑黄色野菜、海藻類、
自然塩・植物油・お茶、種子や木の実、温帯の果物、
甜菜糖・米飴・メープルシロップ等の自然甘味料
【陰性の強い食品】
陰性の弱い順に白米、精白小麦粉、
冷凍食品、缶詰食品、熱帯産の野菜・果物、
ミルク・クリーム・ヨーグルト・アイスクリーム、
精製油、香辛料、香りや刺激の強い飲料(コーヒー・紅茶など)、
蜂蜜・砂糖・精製甘味料、アルコール、
化学物質・防腐剤・着色料・
殺虫剤などを含む食品、麻薬、薬剤


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2006年12月23日(土)

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