元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1578回
マクロビオティックの開祖・石塚左玄

もう5年前に、「文」(公文教育研究会 2001年夏号)
という教育雑誌に書いた僕のエッセイ、
「命綱としての石塚左玄」が出てきた――、
「今日、學童を持つ人は、
體育も智育も才育もすべて食育にあると認識して、
獣食貪心に近寄らないようお願いしたい」
と、“食育”の元祖・石塚左玄の主張を引用しつつ、
僕が、石塚左玄という150年前の傑物を知ったことによって、
「ガンを切らず」に治した、その経緯が書いてあるではないか?
また、後半には、小中学校の授業に
「食育」を入れろ!と、すでに、僕自身が提案していたのです。

というわけで、いま政府も
遅ればせながら「食育」に力をいれてきた時期ですから、
僕が、石塚左玄の提唱を引用して、
小中学校に「食育」を行え・・・と、
5年前に提案した
「命綱としての石塚左玄」というエッセイを、
みなさんにも読んでいただき、
これからの病気予防だけでなく、
切れる子どもたち、自殺に追い込まれる子どもたちを救う、
教育理念として、参考にしてもらいたいと思っているわけです。

              *

《命綱として石塚左玄》

「今日、學童を持つ人は、
體育も智育も才育もすべて食育にあると認識して、
獣食貪心に近寄らないようお願いしたい」

「命綱」という言葉がある。
不治の病といわれる癌を患って、
もし幸いにも最良の治療法が見つかったとすれば、ああ、
これぞ命綱だと、患者と家族は
涙を流さんばかりに喜ぶに違いない。
悩める患者にとっては
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」という短編小説すら
天から降った命綱の寓話だと思えるほど、
癌の治療法を探すのは、いま至難の業なのである。

筆者はこの三年間、
(注・この執筆時は闘病3年目)
食道癌というちょっと厄介な病いと闘ってきた。
惨い手術を施すにしても
百人のうち八十人は助からないという癌だから
「なんとしても切らずに治したい」と覚悟を決めて、
いわば、西洋医学の居城に反旗を翻す
「癌病棟脱走」という、
ちょっと常人とは違った治療法を選択した。

ところが、その後、「命綱」と思える治療法が何度か、
天から降りてきたのである。
こう書くといかにもいかがわしい呪い健康法に
騙された患者のように聞こえるかもしれないが、
その養生法で、癌の再発も転移も退けて、
いまこうして平然と
原稿を書いているのだから仕方がない。
たとえば中国の抗癌漢方薬「天仙液」に
巡り合って、その腫瘍消失力に
吃驚したこともある。

さて、その大事な命綱の一本に
「マクロビオティック食養生法」という
玄米食の食事療法があった。
玄米食療法の開祖・石塚左玄との巡り合いである。


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2006年12月22日(金)

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