元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1563回
「治し」から「癒し」へ

後輩編集者から送られてきた、
「バッチ・フラワーBOOK〜38種 花のエッセンスが心をいやす〜」
(白石由利奈・著 小学館)という、
欧州で70年間続いている自然療法の新刊書の話の続きです。

バッチフラワー療法には、アロマセラピーやホメオパシーとも違う
いろいろな特徴があるようですが、
興味のある人は、この本を読んでください。
分かりやすく、実用的な本ですからおすすめです。

ちなみに、僕が、バッチフラワーに興味を抱いたのは、
人間の「心・魂」が花の生命エネルギーと共振するという点です。
バッチ博士の考え方を僕なりに意訳して紹介すると
次のようになります。
「身体の病気であろうと、最初の原因が起きるのは
心魂のレベルからである」
「人間の存在の中心はあくまでも精神であり、
全ての生き物の存在の一番根源的なものは魂である」
「身体は心魂の乗り物、器である」
「心魂から意識にエネルギーが流れ、
人生目的を達成して行くわけだが、人間が自己中心的になって、
心魂とのつながりが失われたときに病気になるのだ」

もちろん、近代西洋医学では、目に見えないもの、
立証不可能な「心・魂」といったレベルの療法は
いかがわしい論理として認めませんし、
みなさんのなかにもなんだかオカルトっぽいとか、
宗教の臭いが強すぎると嫌う人もいるかも知れません。

僕は、別に宗教学者でも、神職者でもありませんから、
唯物論がいいのか、
唯心論がいいのかといった論議はどうでもよろしい。
問題は、いのちはどうすれば助かるのか?
どうすれば自分の納得できるいのちは掴めるのか?
ここが最大の関心事ですから、
バッチフラワー療法のみならず、
こうした伝統的に歴史のある自然医療や、
体だけでなく、心も魂も、人間丸ごとを見る
ホリスティック医学に、一人のガン患者として
執念深く関心を持っているわけです。

また一介のジャーナリストとして、
「人間のいのち」を機械修理のように扱う、
近代西洋医学は間違っている――、
その医療制度にそのものに限界が来ている――と、
いのち続く限り、「日本医療制度130年の空白」については、
ちょっと巨視的な視点から問題提起しようと
考えているからでもあります。

いま、大学病院の医師より、ガンの再発不安におびえる
ガン患者と家族の方が、「治し」の限界と
「癒し」への期待、そして、体、心、魂を見る
人間らしい「いのち学」としてのホリスティックな医学を
見直したいと実感を抱いているのではないでしょうか?

ちなみに、洋の東西を問わず、
中世、近世に、心魂療法が呪術療法として悪用され、
民衆を苦しめるといった弊害もありましたが、
もともと西洋医学には、5つの流派があり、
体だけでなく心も魂も見る癒しの療法が
広範囲に使われておりました。
(1)ホメオパシー(同種療法)
(2)ナチュロパシー(自然療法)
(3)サイコセラピー(心理療法)
(4)オステオパシー(骨格療法)
(5)アロパシー(異種療法)

ところが19世紀、欧米では、
(5)にあげた「アロパシー」の系列が、
唯一、証明性や客観性のある医療として採用され、
ほかの4つの療法は
非科学的と決め付けられてきた歴史があるのです。


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2006年12月7日(木)

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