元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1482回
トキメキは破滅の淵から生まれる

「患者は壊れた機械ではない」
「希望こそ良薬、あきらめは毒薬」
「小さなトキメキを持つように心する」
「自然と共生する生命の躍動
(エラン・ビタール)を大事にすることが、
患者に生きるエネルギーをもたらす」・・・
これが身体だけでなく、
精神や魂も診るホリスティック医学の真髄だと、
大学病院の外科医などから言わせれば、
“噴飯モノ”のガン患者学について、
このコラムでは書いてきました。

別に、僕はガンを長患いして
頭がおかしくなったわけではありません。
手術や抗ガン剤といった西洋医学に基づいた応急治療のあと、
患者が延命力を持続していくカギは、
また繰り返し、繰り返し、惨い治療に耐えるのではなく、
少しでも「己に良い時間を長く過ごす」、
そうした日ごろのスローヘルスな養生の積み重ねが
もたらすものだと思うからです。

別に、養生といっても
坊さんの修行のように考えなくてもよろしい。
すがすがしい深呼吸、楽しい自然食、家族との楽しい団欒
そして、日記やブログ、瞑想や笑い・・・自分をリラックスさせる
しなやかなライフスタイルを取り戻すことが、
ガンの再発転移を防ぐ、
いや、ミステリアスなガンと共生する最良の薬となるからです。

いまの西洋医学に限界を感じた帯津良一博士は、
ホリスティック医学の基本哲学として
「自己の養生を果たしていくと、
宇宙、外界の大いなるいのちにぶつかり、
その瞬間、“生命の躍動”【エラン ビタール(Elan Vital)】=
感動の小爆発が起こって、一人一人が歓喜に満ち溢れる・・・」
これが、「いい生命の場を作る」
ホリスティック医学の真髄だ」と提唱しています。

そして、ガンの患者には、
【通常治療】のほかに、
以下のような日ごろの【養生法】をすすめています。
●スローヘルス・7つの「攻めの養生法」
1.勤運動(運動にいそしむ)
2.練気功(気功を練習する)
3.節飲食(食事を節する)
4.暢情志(心をのびやかにする)
5.慎起居(正しい日常生活)
6.適環境(環境に適する)
7.補薬物(薬で補う)
この7つがスローヘルス
(創延命患者学)の大切な実践法というわけです。

この心のトキメキを持つ、
こころに感動の小爆発を起こす・・・ことが、
いかに生きる勇気やエネルギーを高めるか?
生命の躍動について提唱したのは、
「創造的進化」という名著を残した
フランスの哲学者・ベルクソンで、
人間はこの数十万年、根源的な精神エネルギーで
破滅の危機を乗り越えてきたからこそ進化してきたと分析しました。
そして、いま盛んに哲学や物理学、心理学の分野から、
いのちと「精神性」、
いのちと「全体性」の研究が行われていることは、
このコラムでも何度も書いてきました。
はっきりいって、21世紀の「いのち学」として、
もっとも遅れてしまったのが、
人間を臓器機械としてしか治療できない
西洋医学ではないでしょうか?

その正否はともあれ、
こころのトキメキが自然治癒力を喚起する、
そればかりか、感動のヒラメキが創造性を生み出す・・・
という脳科学からの研究も盛んになってきました。
いま若者に人気の脳科学者・茂木健一郎さんの発想も、
まさに「生命の躍動(エラン・ビタール)こそ創造の源泉だ」
「創造性は破滅の淵から生まれることだ」と強調しています。


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2006年9月17日(日)

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