元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1220回
医者はマラソンの伴走者

帯津良一先生から届いた新刊
「あるがままに生き 死を見つめる 7つの教え」
(講談社)に書かれた
「攻めの養生訓」の話の続きです

1.勤運動(運動にいそしむ)
2.練気功(気功を練習する)
3.節飲食(食事を節する)
4.暢情志(心をのびやかにする)
5.慎起居(正しい日常生活)
6.適環境(環境に適する)
7.補薬物(薬で補う)

6番目の「適環境」(環境に適する)の養生とは、
「病に克つには、
 身の回りの生命場のエネルギーを高めることだ。
 出来るだけよい場に身をおくことがよろしい」とする、
帯津医師の持論ですが、
そのヒケツは、結局は、いい場を作るのは
「人」だというわけです。

「どういう人が集まる場に身を置くかが、
 とても大きい。(略)
 いい人と付き合っていくことで、
 自分が上がっていく。
 誰と付き合って、
 どういうコミュニケーションにあって、
 どういうネットワークに属していくかは、
 私たちが想像しているよりも
 ずっと大きいのです。

 だから相性のよくない医者と
 付き合う必要もないのです。
 そういう医者と我慢して付き合うほど
 ばかばかしいことはない。(略)
 医者と患者の相性が大事です。
 私はいつも
 『医者はマラソンの伴走者』といっています。
 そばで一緒に走って励ましてくれる人であって、
 決して修理工ではない。
 ですからあまり気がすすまない人と
 一緒に走ってもいい結果にはつながりません」と
帯津医師は本の中で断言しています。

あの7年前、メスを振りかざす、
大学病院の医師と決別して、
病院を“脱走”した体験を持つ僕にとっても、
まさに「わが意を得たり」の考え方です。

死をしっかりと見つめて、
あるがままに生きる・・・
この自然体の生き方が、
この長寿難病社会を
元気に生き延びる知恵だというわけです。

大学病院の“メス捌き自慢”
“マニュアル至上主義”の医師たちの口からは
決して聞くことのできない
患者本位の「攻めの養生訓」が
ぎっしり詰まった本ですからおすすめです。


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2005年12月29日(木)

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