元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1216回
ホリスティックな病院と仲良く

いまや、医療も介護も、
食生活はもちろん、あらゆるジャンルで、
いのち丸ごとから考える
「ホリスティックな発想」の
見直しの時代を迎えている――、

1.治療は患者と家族が主役になるべき
2.ホリスティックとは「気づき」の問題だ
3.ホリスティックな発想を持った病院や医師と仲良く

この3原則を心得ることが大切だ――、
という、僕の講演の話の続きです

          *

また、50歳、60歳を過ぎてくると、
人間の体は、若いときに創造も出来なかったほど、
ボロボロに壊れてくるものです。
三番目の原則を解説しておきましょう。

3.ホリスティックな発想を持った病院や医師と仲良く
  たとえば、最近の私の心身の“金属疲労”ですが・・・、
  ガンとの折り合いはやっと付いてきたものの、
  さまざまな老化病=具体的にいえば
  「椎間板ヘルア」「脳の硬膜下水腫」「アテローマ」
  などの症状に見舞われています。
  ですから、これからは、ますます、
  ホリスティックな発想を持った病院や医師と
  仲良くしておくことが大切だと思っています。
  しかし、幸いなことに、僕の通っている帯津病院では、
  帯津先生の指導で、治療を分断化するのではなく、
  心身丸ごとのつながり、
  全体の老化現象として診断し、
  また統合的に治療設計を立ててくれているわけです。

  まさにホリスティックな治療を
  受けていることになります。
  有難いことです。

  いまでは、私は、別に
  帯津病院をガン専門病院とは考えないようになりました。
  寄る年波に忍び寄る「老化全体」の予防のための相談所、
  まさにホリスティックな
  「いのちの場」となっているわけです。
  ガン再発防止の場であるとともに、
  ボケ予防の場といってもよいわけです。

  こうした、いのち全体のつながりを見てくれる
  病院が増えること、
  また、こうした病院を探し出しておくことが大切でしょう。
  私たち老齢予備軍が「いのちの場」=養生環境を、
  家族や医療関係者と一緒になって整えることが、
  この長寿難病時代、
  管理制度強化社会のマイナス面を乗り越えて、
  プラス発想で生き抜くための、
  スローヘルスな「患者の知恵、家族の心得」だ
  と思います。

  「身土不二」(しんどふじ)という、
  古来からの発想法があります。
  人間の体は、
  その風土自然によって作られるといった意味ですが、
  欧米追従主義が蔓延するいま、
  東洋人らしい「身土不二」の
  ホリスティックな人生設計を見直すことが、
  長寿難病時代の逆転の発想です。

  これからは、患者と家族が
  「治療のいいところ取り」を、
  したたかに設計していかないと
  「いのちが持たない」――、
  そうした時代だと思います。
  
  これが今回の結論です。
  ご静聴、有難うございました。


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2005年12月25日(日)

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