第1211回
続 なぜ玄米菜食が体によいか?
「介護をもっと、ホリスティック」
という講演会の話・・・、
いまや「日本人の食体質はアメリカ人」だから、
ガンにもボケ=認知症にも、
食生活の改善が急務だ――、
最もバランスが取れ、
日本人の体質に合った食べ物が「玄米」だ――、
日々、玄米菜食を
どう組み合わせて食べていけばよいのか?
という話の続きです。
*
マクロビオティックでは
以下のように玄米を中心にして、
陽(体を温める)の食べ物と、
陰(体を冷やす)の食べ物を分けて考えますので、
次のような「陰陽食品表」を参考にして続けてください。
<陽性の強い食品>
陽性の強い順に精製塩・卵・肉・チーズ・鳥肉・魚介類
<比較的バランスのとれた食品>
陽性の強い順に、完全穀物(玄米など精白されない穀物)、
豆類、根菜類・丸い野菜・緑黄色野菜、
海藻類、自然塩・植物油・お茶、
種子や木の実、温帯の果物、
甜菜糖・米飴・メープルシロップ等の自然甘味料
<陰性の強い食品>
陰性の弱い順に白米、精白小麦粉、
冷凍食品、缶詰食品、熱帯産の野菜・果物、
ミルク・クリーム・ヨーグルト・アイスクリーム、
精製油、香辛料、
香りや刺激の強い飲料(コーヒー・紅茶など)、
蜂蜜・砂糖・精製甘味料、アルコール、
化学物質・防腐剤・着色料・殺虫剤などを含む食品、
麻薬、薬剤
この表を作ったのは1世紀まえの
日本人医師や食養研究家たちですが、
ナトリウムとカリウムが
1:5の割合で含まれている玄米が、
もっとも栄養バランスがとれていることを発見し、
その玄米を中心に
・ナトリウムを多く含む食品を陽。
・カリウムを多く含む食品を陰・・・と分類し、
陽の食べ物も、陰の食べ物も
偏食しないように出来れば、
中庸のとれた、
陰陽バランスのよい玄米菜食をすることが、
健康のヒケツだと説いたわけです。
体の調子や病気の症状には
個人差がありますから、昔は食医に習い、
いまは食事指導者の意見を聞きながら、
玄米菜食を続けることになります。
病気のときは体を温めることが大切ですから、
ナス、トマトのような陰性の野菜より、
ゴボウ、蓮根のような根菜類を摂ることが、
薬食同源の秘食ともなるわけです。
ま、よく分からなかった人は、
玄米菜食の原理は
「食べるだけでなく、いかに体から毒素を出すか?」=
「食べるより出す」ということが、
健康の素だと覚えてください。
もし、明日から玄米菜食を始めれば、
3日で、野太いウンチが
モリモリ出ることにびっくりするはずです。
ともあれ、わが家でも、
このバランスにそって
カミサンが毎日、料理を作っています。
もちろん、お寺の坊さんの修行のように
厳しくはやりませんが、
すっかり、酒も肉も食いたくなくなり、
ガンも嫌う体質になって、
こうして、7年間、
元気で生き延びているのですから
有難いものです。
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