第847回
部位別ガン検査法2/【肝臓ガン】【乳ガン】【子宮ガン】など
ガン発生部位別の検査法の続きです。
【肝臓ガンの検査】
腫瘍マーカー検査と画像検査。
腫瘍マーカー:重要なのは、AFPなどの腫瘍タンパク。
画像検査には:超音波、CT、MRI、血管造影検査など。
腫瘍マーカーや画像で確定ができないときは生検。
【乳ガンの検査】
視診、触診、超音波検査、
マンモグラフィー(乳房X線撮影)、
細胞診、MRIなど。
しこりの有無や乳ガンの範囲を調べる。
マンモグラフィー検査は設備のよい病院で行わないと、
しこりの形、正常乳腺との陰影濃度の違いなどが
分からない場合がある。
そのほか、乳房に特有の検査として
乳管造影や乳管内視鏡があるが、
あまり実用性はない。
腫瘍マーカー:CEA、CA15−3など。
肺や骨への転移を調べるには、
CTや骨シンチグラフィーや
全身のPET検査(陽電子放射断層撮影)を行う。
【子宮ガンの検査】
自治体などのスクリーニング検査
(集団検診でのふるい分け検査)で、
綿棒やブラシなどを使って
細胞をこすり取る細胞診
(子宮頸ガンの検査はよくパップスメア検査と呼ばれる)
が行われる。
ガンの疑いがあるときは、
子宮頸ガンは
コルポスコープ(膣拡大鏡)での観察や組織診、
時には円錐切除術による組織診、
子宮体ガンは子宮内膜掻爬や
子宮鏡での観察など。
画像診断:MRI、CT、胸部X線、超音波検査など。
腫瘍マーカー:子宮頸ガンはSCC、CEA、CA125、
子宮体ガンはCA125など。
【卵巣ガンの検査】
問診のほか、超音波診断を行う。
腫瘍が良性か悪性かを調べるために、
血液検査と画像診断。
腫瘍マーカー:上皮ガンはCA125、
胚細胞腫瘍はAFP、HCG、LDH、
さらに性腺間質腫瘍はエストロゲン、インヒビンなど。
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