第835回
抗ガン剤副作用(3)[下痢][便秘][機能障害][口内炎]
「賢い抗ガン剤対処法」=
激しい副作用の対処法の話の続きです。
[下痢]
化学療法が小腸の細胞に影響を与えると、
下痢になります。
24時間以上続いたり、
腹に痛みや痙攣があるような下痢は
必ず医師に連絡しましょう。
下痢をコントロールするためには、
食物繊維の多い食べ物は避け、
一度に食べる量を少なくして、
1日何回かに分けて食べ、
十分に水分を補給するようにします。
[便秘]
1−2日以上便通がないときは
医師に連絡してください。
便秘症状が出たときには、
便を軟らかくするために水分を多く取り、
食物繊維の多い食べ物を摂り、
軽く身体を動かします。
[肝機能障害]
肝臓はある種の薬物を代謝するため、
その薬物が肝臓の細胞に損傷を与えたり、
ときには肝臓に出入りしている
血液の流れを部分的に詰まらせることがあります。
しかし、ほとんどの場合は軽い症状で、
抗がん剤投与を中止後
2週間以内におさまります。
[腎機能障害]
腎機能障害の症状としては、
頭痛、尿量の変化、足首に多くみられるむくみ、
側腹部痛などがあります。
腎機能低下の症状が出たときは
別の抗がん剤に切り替えます。
頭痛やむくみは
腎臓の修復が進むにつれてなくなります。
[口内炎]
口内炎の最初の徴候は、
粘膜が蒼白になり、乾燥してきます。
通常は投与後5〜14日に出ますが、
治療終了後には完治します。
病院から出されるうがい薬でうがいをすれば、
口内の不快感が和らぎます。
この数回の連載で分かったと思いますが、
抗ガン剤はガン細胞を殺したり、
その増殖を抑えたりする働きがあるわけですが、
同時に正常な細胞にも障害を与えてしまいます。
では、患者がその治療の障害を乗り越えて、
QOL(いのちの質)の高い治療を選ぶにはどうすべきか?
詳しくは、新刊
「帯津良一のがんに打ち克つ〈いのちの手帖〉」
(帯津良一・監修 関根進・著 二見書房)を読んで、
ぜひ、ホリスティック(全人的)で、
スローヘルス(しなやかな)発想法を
身につけてください。
必ず、悩みの向こうに「歓喜」と「希望」が見えてきます。
|