元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第820回
中国旅行を「風水」で楽しむ知恵

長くなりますが、中国を知るには「風水」をしるべし、
という話をもう少し続けます。

黄山山ろくには、
南宋の時代から800年以上の歴史をもつ
白い壁と美しい池が印象的な村落=宏村が残されています。
ここも世界遺産に登録されています。

中でも、中央の豪邸・承志堂の
どっしりと構えた門楼は、
なんとも威厳があります。
レンガと材木で造られた建物の上部には、
戯曲や民俗の故事、祭事、吉祥動物などを刻んだ、
精巧なレリーフが施されており、
よく、ここまで保存されていたものだと驚きます。

中国といえば、どの寺院や名跡といっても、
仏像や道教に関する彫像などは、
首をはねられたり、
顔の部分が粉々に砕かれたり、
それは見るも無残なものです。
いまから40年前の1966年に始まった、
「文化大革命」の猛威がなせる業ですが、
地元の人たちは、この伝統的なレリーフを守るために
泥を塗り、その上に「毛沢東万歳」と
書いた紙を張り付けたたり、
「毛沢東語録」を書いたりして、
カモフラージュして難をまぬかれたそうです。

もちろん、いまでもここには
豪商・汪氏一族の末裔が生活しており、
いまは、一軒一軒が観光客目当てのみやげ屋となり、
露天商もたくさん出ていて、
この地の名産の墨や硯、文房四寶の類や、
手工芸品を売りまくっておりますから、
ちょっとみると、ただの観光名所のようにみえますが、
お店をよ〜く見ると、
日本では数千円、数万円もする、
「布袋」や「龍亀」といった風水グッズや吉兆風水置物も、
値切れば、数百円で買えますから、
風水招福の村を見た記念に、
おみやげにするのも一興でしょう。

もちろん、僕も店を覗いては、
お金をかき集めるという金メッキの「三本脚蛙」や、
「元寶」という昔の金塊貨幣を模した
風水グッズを買って、
いまは僕の書斎に飾ってあります。

もし、あなたが、このあたりに旅行をすることがあれば、
表向きの観光ガイドブックではわからない、
「風水」という、
東アジア独自の環境思想に注目してみてください。
これからますます交流が深まる
中国人の伝統や民族性がよくわかり、
旅がより深く楽しくなることは
間違いありません。

もちろん、「からだ、こころ、環境」――
この3つの気力エネルギーを高めることが、
いかに幸運や繁栄や健康を掴み、
さらに自己向上に役立つか?
東アジア独自の「自然共生」の知恵を学ぶはずです。


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2004年11月24日(水)

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