元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第684回
医師選びは命の買い物と考えよう

土屋医師と僕は、
今度出版した共著
「医者と患者でつくった――ガン治療入門」の中で、
「これからのガン治療は、EBM=標準治療だけでなく、
さらに広く、HBM(Human based Medicine)=
人間本位治療を採用すべきだ」と提案しました。

さらに新著の「まえがき」の部分から、
僕たちのガン治療の新しい提案について紹介しておきます。

          *

もちろん、患者サイドからみれば、
治療方法だけでなく、医師の資質、技量、人格
さらに病院経営方針から現行の保険医療制度まで、
治療選択の要件として
慎重に見直していかねばなりません。
とくに、蔓延する病院の医療過誤や院内感染はもとより、
医師による患者いじめの言動や
納得のいかない治療からも、
患者と家族は賢く命を守っていかなければなりません。

いまや病院が
「病気を治すのではなく、治療で病気をつくっている」
と批判する向きもあるからです。
経営難の病院とて、
旧態依然としたマニュアル治療に安穏としていられないでしょう。
より患者本位の治療改善、
新たなる患者サービスに腐心を凝らさなければ、
生き残りが難しい時代となってきました。

私たちはドクターハラスメントをなくす活動を、
日々、足元から続けておりますが、
患者の自立した発想こそが、
ドクハラを減少させ、
また医師と患者の良好なコミュニケーションを形成する
基本的なパワーになると確信しております。
ますます、よい病院、よい医師のチョイスが欠かせない
患者の心得となってきました。
繰り返しますが、本書は、患者は医療消費者になろう、
医師選びは命の買い物と考えよう――
という患者本位の立場で作成した命の患者手帳です。
ぜひ、あなた自身が生きる勇気をたしかに持って、
家族の皆さんと協力して、しっかりと治療計画、
養生計画、そして人生設計を立てていただきたいと願っております。 

これからは50歳以上が5000万人という高齢社会、
いや5000万人が
ガンなどの生活習慣病に晒される長寿難病時代です。
しかし、ガン即=死とあきらめることはありません。
本書を “難病予備軍”にならないための
「命を拾う養生訓」として読んでいただいても構いません。
元気に長生きし、
そして生きる勇気を奮い立たせる
賢い患者学の知恵が詰まった患者手帳です。
イザというときに役立ててください。          

キャンサーフリートピア代表/
医療法人慈繁会土屋病院兼トータルヘルス・クリニック外科部長
                                 土屋繁裕

スローヘルス研究会会長/
中国・長春中医学院大学名誉教授
                関根 進


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