元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第618回
玄米菜食は「修行道」ではありません

マクロビオティックの玄米菜食というと、
肉、乳製品、卵は食べてはいけない、
スイカやナスは体を冷やすから避けるべきだなどなど、
「いけない」「べきである」といった締めつけが多く、
大抵の人が、途中で脱落するものです。

まあ、ガンやアトピーといった難病で、
西洋医学では手におえない状態になれば、
食養指導者と相談して、
数ヶ月は厳しく玄米菜食のルールを守って、
肉や油で酸化した体を戻す、
血を綺麗にして、ガンなどに負けない体質に
作りかえることが大切ですが、
体が改善されて、玄米菜食に慣れてきたら、
週に1度くらいは、食材の範囲をゆるめることも
ストレスをためないで、
長く玄米菜食を続ける秘訣だと思います。

僕の食養指導者の山村慎一郎さんも
「いい加減」ではなく「よい加減」で、
上手に過ごしましょうと、よくいいますが、
「体は食べるものが作っている」
さらに「体は自分が1番よく分かっている」わけですから、
やはり、自分のペースを掴んだ
「しなやか玄米菜食」が
人間らしい自然なあり方だと思います。

マクロビオティック食養生法の創始者である、
桜沢如一さんも、
自分の人生については、
自分が1番よく分かっているのだから、
60歳を過ぎたら、
自分の判断で食べたいものを食べたらよい――
といったことを述べています。
ガンの患者は
食の修行者ではありませんから、
ストレスを溜め込まないような
しなやか玄米菜食のすすめを皆さんにも
強調したいと思います。

スローヘルスのすすめる料理条件は
少なくとも以下のようにしましょう…と
岩手・東山の料理研究家・鈴木博子さんとは
いつも話しています。
食材や調理の基本は、
1.有機栽培
2.無添加調理
3.身土不二

そして、食べるときの心得は、
1.ゆったりと、しなやかな気持ちで、
2.自然を愛する家族や友だちと
3.感謝を込めていただく

玄米菜食は、こうしたスローへルスな感じで
長く続けてください。
きっと、ガンもあきらめるでしょうし、
心持ちもゆったりとまろやかになるはずです。


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