第539回
「患者日記」そして「命の家計簿」
1週間にわたって、
このコラムで「ガンの経済学」の基本を書いてきましたが、
突然、ガンを宣告されたそのときから、
家庭の「家計簿」の支出項目がガラリと替わって来る――
これをしっかり頭にいれて、
賢い治療選択、
そして再出発の人生設計に
望むべきだと思います。
ガンになったら、治療の選択、
精神的支えの面で、家族の協力が欠かせません。
ことにお金の支払、保険、税金申告など――
上手なガン経済学とは
奥さんやお子さんの協力があって
はじめて成り立つものです。
家族の支えは「最大の良薬」という金言を
キモに命じて覚えておきましょう。
僕も30代、40代ころは、
モーレツサラリーマンの典型で、
その暴飲暴食やストレスの因果応報の故でしょう、
50代にしてガンが暴発したわけですが、
それまでの家庭を省みない自堕落な生活にも
大いに反省させられました。
以後、まさに「医」「食」「財」にわたって、
妻の二人三脚で、
ガンから生還したといったらよいと思います。
ですから、ガンの経済学が分かったら、
「ガン患者日記」はもちろんですが、、
「ガン医療費家計簿」=「命の家計簿」をつけて、
かかった費用を整理する習慣をつけましょう。
のちに高額療養費申請、ガン保険の給付届け、
さらに医療費控除を受けて、
費用を軽減させるためにも、
また、保険適用外の最新治療や代替療法を受けたり、
高額な健康食品を購入する際にも、
「医療費家計簿」はこれからますます重要です。
領収書のあるものは欄外に貼りつけるか、
封筒にいれてホッチキスで留めておきましょう。
もちろん、「患者日記」「命の家計簿」をつけておくことは、
ガンの再発を防ぐ「反省ノート」になるばかりか、
後半生の人生再設計図を立てる上でも、
貴重なデータとなるからです。
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