元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第501回
財産など子どもに残さず、気楽に楽しめ

人生若返りの達人、
小石原昭さん(76歳)の話の続きです。
どうも長い付き合いで類推するに、
その元気で若返りのヒケツは
次の3つを貫いているからのようなのです。
1・養生の合間に仕事をせよ
2・わがまま一杯、好奇心
3・イキのいいカネを使うべし

というわけで、先日、
改めて養生上手のヒケツを
本人に確かめてみたわけです。
開口1番
「関根さんはよく私の処世訓を
『養生の合間に仕事をする』と紹介してくれますが、
もっと深い哲学があるんですよ」とおっしゃる。

「自分が年老いてから、
財産を子どもに残して死のうなどと考えるからいかんのです。
減らしながら死んでいけばいいと思って暮せば
気楽に毎日を楽しめるし、
元気で長生きもできるんです」

小石原さんには、
それこそ人生を楽しむ同輩の仲間がたくさんおりますが、
英語学者の渡部昇一さんもそのお一人で、
小石原さんの底知れぬエネルギーの秘密、
養生上手や若返りの深奥について
「知性コミュニケーションズに寄せて」という一文の中で
「小石原さんはいかに生活を楽しむかということの先達者だ」
と明快に評しています。

50歳、60歳、70歳を超えてもなんのその。
好奇心まんまんで前向きに生活を楽しむ…
この心意気が「若返り人生」のヒケツ、
元気で長生きの秘密なのですね。

いまだもって、
財界やマスコミ界の元気な長老たちを引き連れて、
毎年、ヨーロッパに食道楽を楽しみ、
国内にいても季節ごとの温泉養生も欠かしません。
「ガン治療によいぞ」というので、
僕も何度か秋田の玉川温泉に連れて行ってもらいました。
処世の達人の周りにはふしぎなように
養生上手の仲間が集まるものなのですね。
「養生の合間に仕事をする」
いや「養生しながら己の人生を存分に楽しむ」――
ここに後半生の逆発想、若返りのヒケツがありそうです。


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