元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第444回
もし、4大ガンに襲われたら…

心身に優しいスローへルスな治療法の話が続きましたので、
実際に「ガンと宣告されたらどうなるのか?」、
まず駆けこむはずの大学病院では、
いったい、どんな手術や抗ガン剤といった
標準治療が待ち構えているのか?
これからの長寿難病時代には、
2人に1人がガンになる可能性を秘めているといわれますから、
いま健康な人も、
大学病院での治療の実態についても、
ぜひ、読んで勉強しておきましょう。

ところで、日本人に多い「4大ガン」って知っているでしょうか?
平成10年の人口動態統計確定数によれば、
ガンの部位別の死亡順位は以下のようになっています。

  男性 女性
第1位 肺ガン 胃ガン
第2位 胃ガン 大腸ガン
第3位 肝臓ガン 肺ガン
第4位 大腸ガン 肝臓ガン

というわけで、これから数回に渡って、
もし、あなたが、もし、あなたの家族が、
肺ガンや胃ガンに襲われたら、
どんな治療が大学病院で待ち構えているのか、
4大ガンの治療の「標準治療のいろは」について
解説していきたいと思います。

いや、まだ、そんな心配はいらないよ、
といっている人も、
イザというときは、頭の中が真っ白になりながら、
大抵が大学病院の門を叩くわけです。
このコラムで何度も書きましたように、
平均寿命80歳の長寿社会は、
だれでもがガンになる可能性の高い
長寿難病社会ですから、
ガン治療の実態を知っておいて損はありません。

また、大学病院の手術といっても、
治療成績は症状や個人差によって違います。
おまけに
「ガンではなく、治療のミスで命を落す危険」すらありますから、
ただ医師のいうとおりに「お願いします」
とは行かなくなってきたのです。

これからは、患者が事前にガン治療について知識を得て、
イザと言うとき、己の体力や年齢を考え合わせて、
手術なり、抗ガン剤なり、放射線なり、他の療法なり
充分に納得してから治療を受けるべきなのです。
そうでないと、まえに書いたような
未熟な医師による腹腔鏡手術・出血死事件に
巻きこまれかねないからです。
さて、4大ガンの筆頭・肺ガンになると、
どんな治療が通常施されるのか?
標準治療とその選択についてチェックしていきましょう。


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