第418回
「ガンとお金」「後半生とお金」について
ドクハラ撲滅の提唱者・土屋繁裕医師と、
いまガン患者が悩んでいる「治療」の落とし穴について、
ちょっと長めに掲載してきましたが、
話を患者自身の「養生」というか処世術に戻しましょう。
長寿難病時代の養生のためには、
「医食財」の3つの養生をしっかり整えようとまえに書きました。
ガン養生の話というと「財養生」=お金の話は
大抵、見落とされていますので、病気とお金、
いや人生後半生とお金の処世について、
もう少し書いておきたいと思います。
後半生とお金、つまり50歳からの財養生とは、
しゃにむにお金に執着するだけでなく、
世のため人のためにお金を活かす――
信念と工夫の養生に励むべきだ――
そうはいっても、
誰でもがそうそう簡単に叶うものではありません。
・自分のガン
・自分の死
・配偶者の介護
・家族の死
・家族のガン、病気、事故
・体力衰弱
・老後の生活
・自分の介護
50歳から100歳の後半生には
意想外の難問が立ちはだかっています。
(財)生命保険文化センターの
平成13年度「生活保障に関する調査」調査によると、
己はなんとか元気に養生できたとしても、
―4人に1人が老親の介護経験あり― というではないですか?
おまけに介護期間は平均38.1ヶ月(3年2ヶ月)で、
4年以上が約3割にのぼるという調査結果も出ています。
しかし、ここで諦めたり、
つつましやかな隠居生活を夢見たりすれば、
大抵は、早めにボケたりして、老いの急坂を転がり落ちます。
では、この己自身の長寿難病の不安をクリアしていくには、
とりあえず、最低額のお金、
つまり老後資金の算段をしておかなければなりません。
あなたの老後資金はいったいどれくらい見積もればよいのか?
同じ調査では、
老後を夫婦2人で暮らしていくには、
最低日常生活費は月額23.5万円、
ゆとりある老後生活費は月額37.3万円と結論しています。
60歳時点での平均寿命で老後の生活期間を25年とすれば、
373,000円×12ヶ月×25年間=1億1190万円
約1億2000万円を見込んでおく必要がありそうです。
あなたの見通しはどうでしょうか?
公的年金だけですと約7000万円ほどしか確保できませんから、
あとの5000万円が財養生の知恵となります。
退職金や確定拠出年金や株・不動産投資やら、
ずばり、あまり皮算用をはじかずに、
とりあえず、まずはこの当たりを目標にして、
事業でも投資でも算段するように心がけましょう。
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