第334回
ガンは情報戦! 男の尊厳を守れ
ドクハラ治療からスローヘルス治療へ!
ガンの副作用による疼痛、
さらにいわれなき合併症や転移に襲われても、
慌てずに対処するためには、
「治療カード」「医師カード」「養生カード」を
しっかりと何枚も持とう。
これがガン闘病に負けない「安心料」である。
僕が近刊「ガン患者よ、ドクハラと闘おう!」で、
「いいところ取り」の治療選択法を
すすめている理由がここにあります。
このコラムでも、何度も、
手術などの西洋医学も、
漢方や食事療法などの東洋医学も、
「いいところ取り」の療法、
つまりスローヘルスな治療法を
身につけた方が勝ちだと申し上げてきましたが、
養生・処世の「安心カード」を何枚持っているかで
患者の生きる望みと確率が大きく違ってくるからです。
では、たくさんの治療カードや
信頼できる数人の医師カードを持つにはどうしたらよいのか?
当たり前の話しですが、
まず患者と家族が率先して、
こまめに治療法の情報を集めることです。
僕にしても、ガン病棟にノートパソコンを持ち込んで、
香港のサイトから天仙液という
「制ガン漢方薬」を探し出したことから、
いいところ取りの治療法=スローヘルス療法に目覚めました。
あれから5年たって、ますますインターネットは、
「ガン情報戦」の最強のデータ源となっております。
先日、「前立腺癌 切らずに治した」
(文藝春秋)という単行本が出ましたが、
これは朝日新聞の元・大記者の本郷美則さんが書いた闘病記です。
社会部、整理部、広告部と渡り歩いただけでなく、
東京本社のニューメディア本部副本部長を歴任、
定年後はアトソン(ASAHIネット)の専務まで勤め上げた人だけに、
中高年インターネットの草分け的存在でした。
ですから、己の治療法は己で探すとばかり、
インターネットで内外の最先端治療法を調べまくったわけです。
とうとう、ブラキセラピーという
患部に放射線を埋め込む治療を探し出して元気に生還、
いまは執筆に講演に忙しい日々を送っているのです。
持ち前の好奇心と取材力で緻密なデータや写真を駆使し、
日本でも珍しい前立腺ガン治療法の全貌を明らかにしたわけです。
前立腺ガンは、肉食過多の日本人にもぐんぐんふえていますが、
切るべきか、切らざるべきか?
悩んでいる中高年はたくさんいると思います。
前立腺ガンの治療法には
(1)「切って捨てる」(全摘出手術)
(2)「焼き殺す」(放射線)
(3)「兵糧攻め」(ホルモン療法)
3つがありますが、本郷さんが選んだのは、
(1)の放射線療法のブラキセラピーと呼ばれる、
一時留置法というものでした。
これならば「オトコの性の尊厳を保つことが出来る」
と断言しています。
ドクハラに負けないどころか、
3つの治療法や医師を徹底的に比較して、
自らの手で「安心カード」を引き当てた好例なのです。
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