元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第314回
ニューヨークからのSOS!

まえに子宮ガンと卵巣ガンを摘出し、
抗ガン剤治療で頭の毛が抜けながらも、
疼痛と闘っている
ニューヨークの女性Gさんからのメールを紹介しました。

「まるで運命の出会いのようにスローへルスな養生法について、
多くの助言をいただき感謝でいっぱいです。
関根さんからのメールは私にとって、
こちらでいうところの
まさに "Patient empowerment medicine"ですよ。
直訳すると、”患者にとっての真摯な(存在の)薬”
とでも訳すのでしょうか?
先日は私事を温かくコラムに書いていただきありがとうございます。
わが身のガンとの闘いをネットで読むのはなんとも不思議ですね。
思わずドキドキしてしまいました。
よれよれの養生生活がかっこよく見えてくるので、
一人で大恥ずかし大会です。(汗、汗、汗!)
でも、ニューヨークには孤独な人が
たくさん集まっている場所でありますし、
もし私の記事を読んでいる同病の方に
少しでもお役に立てたら嬉しいです」

子宮ガン、卵巣ガンの場合、術後、
非常に小さい細胞が残っている可能性があるために
連続して化学療法が行われるのが通例ですが、
GさんはビタミンEやその他のサプリメントを併用。
さらにニューヨークの数少ない食材を活用しながらの
玄米菜食を励行しており、
「実感としては副作用が軽いです」
という元気なメールが来ていましたから、
安心しておりました。

ところが、抗ガン剤5回目あたりから、とつぜん
「キモのために激痛に襲われました!
キモブレインで頭が朦朧としています」
というSOSのメールが飛び込んできたのです。
えー? キモ? キモブレイン?
聞きなれない言葉に一瞬とまどいました。
メールをよく読むと、キモとは?
別に「肝(キモ)や肝臓」が悪くなるのではなく、
Chemotherapy =Chemoの略語なのですね。
抗ガン剤などの化学療法(キモセラピー=Chemotherapy)を
「キモ」「キモ」とあちらの医師や患者は
さかんに呼んでいるようなのです。
では、Gさんが七転八倒して苦しんだ「キモブレイン」とは?
あまりの抗ガン剤の副作用で脳が朦朧とし、
短期的な「記憶喪失症状」に落ち込むという
酷い副作用なのですね。


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2003年7月7日(月)

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