元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第297回
僕を襲った「ストレス&ガン」

「ストレス」とは物理学の用語。
物体に力が加わった時に生じる「ひずみ」のことですが、
一般的には『外的要因からの刺激が負担として働くときに
心身に生じる機能変化』をいうようです。
刺激への対応が脳から伝わり、
自律神経やホルモン、
免疫に大きな影響を与えることになります。

日本人の死因に一番多い「ガン」も
最大の原因のひとつは、ストレスと言われます。
人間にストレスを与えると、
免疫機能が低下する。
免疫とは外から入ってきた細菌や異物を排除する
本来人間が持っている機能のことですが、
この免疫力・抵抗力が、
ストレスを感じているときに、
著しく低下することがわかっております。
なかでもナチュラルキラー細胞(NK細胞)は
ガンに大きな免疫力を持つといわれますが、
ストレスを感じた時にNK細胞の働きが著しく低下し、
ガンの芽が出やすいといわれているわけです。

では、ガンも誘発するビジネス・ストレスとは
どんなものがあるのでしょうか?
たしかにこの不況時代には、
倒産、金詰り、行き詰まり、内紛、いじめ…
この不況下の長寿社会では、
昔では想像の出来ない複雑なストレス要因が
病気の引き金になっているようなのです。
僕にしても58歳にして、
食道にソーセージ大のガン腫瘍が発見された裏には
若いときの暴飲暴食、昼と夜を取り違えたような
不規則な生活が蓄積され
体の金属疲労がもたらしたものですが、
直接の引き金はやはりストレスでした。

その数年前に勤めていた
大手出版社の老幹部たちと意見が合わず、
取締役を辞職して独立したのですが、
そのとき受けた陰湿な“社内イジメ”が端緒でした。
翌年には80歳の父が肺炎で急死。
さらにガン発見の1年前から83歳の母が
脳梗塞による徘徊痴呆症になり、
その介護に追われたこともストレスを倍化したことになります。
まさに「会社の老化」「両親の老化」が
折り重なって、わが身の突発性老化ともいう、
ガンの引き金となったわけです。


←前回記事へ

2003年6月20日(金)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ